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米映像機器大手イーストマン・コダックの株価が30日の米株式市場で前日比54%安と
急落した。企業再生を助言する米法律事務所と同社が契約したとの米メディア報道を
きっかけに、破産法の適用を申請するのではとの観測が広がった。会社側は同日夕に
否定声明を発表したが、緊迫した情勢が続いている。
コダック株の終値は前日比91セント安の78セント。1990年代後半には90ドルを超えた
こともあったが、1ドルを割り込んだ。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は同日、コダックが米連邦破産法の
活用を含む企業再生の助言で実績がある米法律事務所ジョーンズ・デイと契約したと報道。
米ニューヨーク・タイムズ電子版も関係者の話として、コダックが破産法適用の申請を
検討していると伝えた。
コダックは声明で「当社が破産法の適用を申請する意思は全くない」と反論。保有特許の
売却などを通じ再建を目指す戦略に変更はないことを強調した。
写真用フィルムで一時代を築いたコダックはデジタルカメラへの転換が遅れたほか、
フィルムに代わる事業の柱と位置付けるプリンターも苦戦が続いている。業績低迷から
今夏以降は経営不安説がたびたび浮上していた。
9月23日には金融機関との間で設定したクレジットライン(融資枠)から1億6000万ドル
(約120億円)を引き出すと発表。これが「運転資金が不足しているのではないか」との
観測につながり、26日の株式市場で株価が27%急落。米格付け会社ムーディーズ
・インベスターズ・サービスは27日、コダックのすべての格付けを1段階引き下げると
発表していた。
◎URLリンク(www.nikkei.com)