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摩耗しても刃の切れ味が自然に復活する包丁「サコンプラス」が、穂岐山刃物(高知県香美市)より
発売され、話題を呼んでいる。
その切れ味の高さは、イギリスにある刃物審査機関で行われた耐用試験で保証済み。「試験では、
石英が入った特殊な紙束を包丁で切り、どのくらいの深さまで切れるかを測ります。通常、切れた
紙の深さが5mmを下回ると、一般的に『切れ味が落ちた』と感じると言われますが、『サコンプラス』は、
2年分の使用にあたる240回の試験を行った後でも、20mmの深さまで切ることができました。
摩耗しにくいセラミック包丁と比べても、この数字は驚異的です」(同社代表 穂岐山信介さん)。
それだけ高い切れ味を生み出したのが、同社の開発した新技術「vee-tech」だ。非常に固い炭素の
粒子を鋼鉄の表面と融合させる技術で、もともとは航空機のエンジン用に開発されたもの。通常の
コーティングと違い、炭素の粒子と鋼鉄が継ぎ目なく融合していることが特徴だ。そして、この炭素と
鋼鉄の固さの違いが、切れ味をいつまでも保つ秘密なのだという。
「通常、良く切れる包丁の表面は、非常に細かいノコギリ状になっています。この刃が長い使用に
よって摩耗し、平らになってしまうのが、いわゆる『切れ味が落ちた』と言われる状態。ところが、
この『サコンプラス』は、使用していくうちに柔らかい鋼鉄部分が先に削れていき、固い炭素の部分は
長い間表面に残ります。結果として、どれだけ使っても刃がノコギリ状に保たれ、切れ味が持続する
というわけです」
今年の7月1日から発売を開始したところ、わずか3週間で初回生産分600本が完売。今は9月中旬の
再生産を待っている状態だが、すでに100本近くの予約が入っているという。「当初は600本を半年で
売るつもりでしたが、あっという間に売れた。通常の包丁より高価なので、初動はもっと穏やかだろう、
と予想していただけに驚いています」。購入者は男性が中心だが、海産物の販売店が、食材をさばく
包丁として購入するケースもあったとか。
「今後は生産量を増やすとともに、より価格を抑えた廉価版の生産も行う予定」と、今後一層の販売
拡大が予想される「サコンプラス」。「包丁の切れ味が落ちてきたから、そろそろ買い替えないと……」
そんな悩みから解放される日も、そう遠くないかもしれない。
●「サコンプラス」2万4990円。
刃渡り180mmの三徳包丁のほか、小型のペティナイフも販売している。
持ち手には削り出した人工大理石を使用するなど、デザイン性にもこだわったとか
URLリンク(trendy.nikkeibp.co.jp)
◎穂岐山刃物 URLリンク(www.hokiyama.com)
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