11/08/10 11:12:22.26
ソースは
URLリンク(www.j-cast.com)
[1/2]
東京電力の多重請負と9割にものぼるピンハネが話題となっている。
元は1人10万円で出した仕事が、6次請け7次請けと下って行くうちに、1万円程に減ってしまう
という話だ。
今回は業務内容の過酷さと時事性で注目されたようだが、こういった企業の階層化は、
企業規模に比例した賃金格差と並んで、昔から日本企業の特徴として広く知られている。
実際、自動車やゼネコン、IT企業においても、多重階層型のつながりは珍しいものではない。
なぜ、日本企業は、大手を筆頭にピラミッド化するのだろうか。
■大手が終身雇用を守るためのブラックボックス
まず、最初に大手企業があったとする。
大手とはいえ、彼らも需給に応じた雇用調整をしなければならない。
ただ、直接雇用の場合、この調整がスムーズにいかない。
たとえ有期雇用契約であったとしても、何度か更新するうちに終身雇用と見なされるリスクもある。
ところが、どこの大手企業の周辺にも、コンプライアンス精神とアニマルスピリッツに溢れる
活動家や労働弁護士のセンセイ方がうようよ群れていて、隙あらば食らいつこうと虎視眈々と
狙っているものだ。
というわけで、終身雇用という建前を守るため、大手は派遣や請負という形で外注することになる。
一次受けは、通常は大手と資本関係のあるグループ企業か、中堅の企業が引き取るものだが、
当然ここにも肉食系の皆さんはやってくる。だから、一次請けはさらに別の会社に外注することになる。
こうして、時間と共に、コンプライアンス精神に富む企業は、下へ下へと仕事を流していくことになる。
そして、ある段階で、この流れはピタリと止まる。
従業員2、30人程度。プレハブの事務所一つに、携帯電話で労働者をかき集めるような零細事業者が、
最後に仕事が落ち着く先だ。
ここまでは、さすがの肉食系の皆さんもやってはこないし、解雇された労働者も訴えることはまずない。
訴えたところで金などないと分かっているからだ。
要するに、“〇次請け”のようなしちめんどくさい階層構造というのは、誰が見ても
「まあ、この会社ならクビになっても賃下げされてもしょうがないよね」
と納得してしまうようなスケールの会社に、仕事およびリスクを細分化するためのブラックボックス
みたいなものである。そして、その手の説得力のある会社に、時に反社会的な方々が
入り込んでしまうのもまた事実である。
-続きます-