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【NQNニューヨーク=川内資子】4日の米株式相場は急反落した。ダウ工業株30種平均は前日比512ドル76セント(4.3%)安の
1万1383ドル68セントと2010年12月9日以来、約8カ月ぶりの安値で終えた。下げ幅は2008年12月1日(679ドル)以来の大きさ。
世界景気の減速懸念から投資家が運用リスクを避ける動きが強まった。
欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁が4日の理事会後の記者会見で、ユーロ圏の景気の下振れリスクが高まっているとの
見方を提示。イタリアなど一部の欧州諸国の国債利回りが上昇し、欧州の株式相場が下落した。
最近は市場予想を下回る米経済指標の発表も目立っている。投資家が運用リスクを回避し、資金を株式や商品から安全資産と
される米国債に移す動きもあった。ダウ平均は下げ幅をじりじりと広げ、この日の安値圏で終えた。
ナスダック総合株価指数は同136.68ポイント(5.1%)安の2556.39と10年12月1日以来の安値で終えた。S&P500種株価指数の
終値は60.27ポイント(4.8%)安の1200.07と、10年11月30日以来の安値だった。下げ幅はナスダック指数、S&P指数ともに08年
12月1日以来の大きさだった。
業種別S&P500種株価指数では全10種が下落。「エネルギー」や「素材」が6%超下げた。ダウ平均構成銘柄は全30銘柄が下落した。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約18億2000万株(速報値)、ナスダック市場(同)は約32億2000万株だった。
減益決算を発表したドラッグストアチェーン大手のCVSケアマークが大幅安。前日夕に発表した決算で赤字幅が拡大した電気自動車
(EV)ベンチャーのテスラ・モーターズも大幅に下げた。四半期決算が大幅な増収増益だった自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)も
4%下落した。
7月の既存店売上高が市場の予想以上に減少した衣料品大手ギャップが10%超下落。月次販売が健闘した会員制卸売大手コストコ・
ホールセールやディスカウントストア大手ターゲット、百貨店大手JCペニーも売りに押された。
決算と同時に会社を分割する方針を発表した食品大手クラフト・フーズは小高く推移する場面が目立ったが、結局下げて終えた。
日経新聞
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