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強酸性の名湯として知られる秋田県仙北市の玉川温泉の温泉水から、
ハイテク製品に欠かせないレアアース(希土類)を採取することに成功したと、
秋田大学工学資源学部の柴山敦教授(40)らの研究グループが21日、発表した。
年間約520キロ・グラムのレアアースが回収可能という。
量が少ないため商業利用は難しいが、他の温泉や海底からの採取につながる成果が
得られたとしている。
発表によると、柴山教授らが2010年11月、玉川温泉の温泉水200リットルを
採取。
水酸化ナトリウムを加えて中和状態にし、温泉水に含まれている鉄やアルミニウムに
レアアースを付着、沈殿させる方法で、1リットル当たり0・15ミリ・グラムの
レアアースを採取した。
レアアースは、ハイブリッド自動車のモーターの磁石に使われるジスプロシウムや、
ユーロピウムなど計14種類の元素が確認できたという。
また、玉川温泉で湧出している温泉水には、年間約750キロのレアアースが
含まれ、このうち約520キロが採取可能とわかった。
レアアースは、中国が生産量の9割を占めており、不安定な供給と、価格の高騰が
問題となっている。日本国内の年間消費量は約3万トン。
柴山教授は秋田大で記者会見し、
「量が少ないので商業ベースに乗せるのは難しいが、他の強酸性の温泉でも採取できる
可能性は高い。海底に眠るレアアースの分離にも技術を転用できる」と話した。
今後、他の温泉でも調査するという。
同大の吉村昇学長は
「微量とはいえ、国内にレアアースの供給源を確保できる可能性が見えた。
実用化に向け、コスト面での調査も行いたい」と話した。
ソースは
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
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