11/07/02 22:00:22.66 ZnlB09Ao
>>746
人口減少にどう向き合うのか。東アジアは共通の悩みを抱えている。韓国、台湾、香港の合計
特殊出生率はいずれも日本より低い。短期間に出生率を引き上げるのは難しく、このままいけば
人口減少が避けられない。
中国は爆発的な人口増のイメージがあるが、13億人を超えてからは伸びが緩やかになった。
20年代には伸びが止まり、30年代からは減少に向かうとみられている。インドネシアやベトナムは
人口増が続くが、40年ごろをピークに伸びが止まると予想されている。
東アジア諸国・地域が成長を維持しようと思えば、人口減少を克服できるほどの生産性の向上や
科学技術の進歩などが欠かせない。だが、その難しさは日本をみればわかるというものだ。
1990年代から生産年齢人口(15歳~64歳)の減少に苦しむ日本は様々な努力をしてきたが、
それ以前の人口増加時代のような高い成長率は生み出せていない。
そうなると「シンガポールモデル」が魅力的に見えてくる。技術や資金を持った移民を近隣から呼び込めば
高い経済成長を維持できるからだ。人口減少が顕在化する10年先、いや数年先にも東アジアでは移民の
争奪戦が始まるかもしれない。中国が人口減少に転じる20年先にはさらに激しさを増す。
さて日本。移民受け入れの準備は何もしておらず、優秀で裕福な移民の獲得は無理に近い。
治安や伝統社会の維持を理由に移民に背を向けるのは良いとしても、東アジアの人材争奪戦の
激化で日本人のアジア移民ブームが起こりかねない。そうなれば日本の成長は一段と難しくなる。