11/06/15 02:57:11.82 PTCySura
・LNG燃料については、東電は震災及び福島の事故のため、長期契約をしている産ガス国の方から
競うようにして余剰分や増産分の提供申し入れがあった。
石油についても産油国や日本国内の石油会社が最優先で供給。
中部も浜岡停止決定直後にメインソースのカタールに泣き付き余剰・増産分を全て押さえた。
実質的に政府からの無理やりの命令による停止ということで、カタールも同情してくれて、
異例の無理を聞いてくれた。
最近のカタールが産ガス量を大幅に伸ばし、キャパを持っていたのも幸いした。
関電のメインソースはインドネシアだが、ここのところ生産量の低下が著しく、追加調達が殆ど不能。
他の長期契約ソース(カタール・オーストラリア・マレーシア?)は既に東電や中部が押さえてしまっている。
こんな状況だから、世界中のLNG需給が急にタイトになり、スポットの調達も困難。
また、海外から見れば、関電の追加要請は東電、中部電のような理解し易くドラスティックな「大義名分」に欠け、
韓国等第三国ユーザーからの通常の需要を抑えてまで優先的に扱うのは難しいという事情もある。
今、関電の燃料調達担当者は血眼になって各方面からガスや石油の調達を試みているようだが、
なかなかうまく進んでいないようで、今夏を乗り切るだけの火力用燃料を調達できるか非常に疑問。
・火力は原子力と比較して稼働率が低いというが、それは年間ならしての話。
春・秋は止まってるが夏のピークは元々ほとんどフル稼働してる。
しかも関電は十年程前に電力会社としては異例の大リストラを行い(従業員2割削減)、
その際に老朽化している遊休火力をスクラップにした。だから火力の懐が余り無い。
一般の水力(=揚水以外)は梅雨時の降水量によって7~9月の発電可能量が大幅に変動。
年によりブレが非常に大きいので、
電力会社ではこれを称して「水商売」というほど、当てにできないらしい。
地方電力で最近まで燃料調達を担当していた知人(中間管理職)から聞いた話だが、
こういう事らしいよ。
関電は、火力燃料のサプライサイドも勘案して15%と言ってるんじゃないのか。
その辺が絡むと単にハード面での供給能力の話ではなくなるから、
説明がややこしくなるんだろうな。