11/05/12 15:33:33.24
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5月12日(ブルームバーグ):1ドル=80円程度の円高傾向が続く中、国内生産の維持を掲げてきた
トヨタ自動車が、生産の海外移転について本格的に検討を始める可能性が出てきた。
「収益を預かるCFOとして、いつまで日本のものづくりを続けるのか、すでに限界を超えている」
-トヨタで財務を担当する小澤哲副社長は11日、東京本社で開いた決算会見でこう述べた。
円はドルだけでなく、独フォルクスワーゲンや現代自動車など競合他社の本社がある欧州や
韓国の通貨に対しても高値で推移する中、小澤副社長は「すでに一企業の努力を超えている」とも話し、
豊田章男社長に対して「その旨の進言をせざるを得ない」との胸の内を明かした。
豊田社長はこれに対し、「今回の大震災でも日本のものづくりの底力を強く感じている」と話し、
「世界の強豪と同じ土俵で戦える土俵づくりを製造業が望んでいるということはみなさまがたにも
広くご理解いただきたい」と述べるにとどめた。
円は東日本震災後の3月17日に戦後最高値となる1ドル=76円25銭をつけた後もおおむね80円台前半で
推移しており、12日午前9時53分時点では81円09銭で取引されている。
富国生命投資顧問の桜井祐記社長は、トヨタをはじめとする国内自動車メーカーの円高対策について
「今に始まった問題ではない。トヨタを含め、日本のメーカーはどこも70円台後半は想定に入れざるを
得ない」と話した。
■国内生産比率は高い
トヨタは昨年末、単体の2011年の世界生産を770万台と予想。
そのうち国内は310万台で全体の4割を占める。
昨年度の日産自動車とホンダの国内生産比率はそれぞれ25%、26%で、トヨタは同業他社と比べても
高いが、豊田社長はこれまで国内300万台の生産体制を維持したいと繰り返し表明してきた。
トヨタ株は11日に発表された生産回復の開始時期の前倒しなどを受けて上昇。
午前10時10分の時点では、震災以来ほぼ2カ月ぶりの高値となる前日比115円(3.5%)高の3385円で
取引されている。
小澤副社長は会見後、
「進言」の中味について「採算という観点から内外の生産バランスみたいなことに対して
社内で検討してもらえる余地はないかという話」と記者団に説明。
国内生産が300万台を割り込む可能性についても「そういうようなことも含めて申し上げたいと
いうふうに思っている」と話した。
その上で、トヨタは日本のものづくりを守りたいとの気持ちを持っており、生産の移転が
すぐ始まるかについては「別の話だ」とも述べた。
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