11/04/03 15:42:39.48
東日本大震災の影響で首都圏への修学旅行を予定している福井県内の中学校が、
旅行先や日程の変更を余儀なくされている。東京電力福島第1原発事故や計画停電、
余震への不安が収まらず、行き先を西日本に切り替えたプランを検討するなどの
対応に追われている。
県教委によると、県内に76ある公立中学校のうち、5~6月に首都圏への修学
旅行を予定しているのは約60校。多くの学校が震災発生直後から、生徒や保護者に
旅行の時期や行き先変更に関するアンケートを実施。旅行会社にも代替プランの
提案を求めている。
嶺南のある学校は、新3年生と保護者にアンケートをしたところ「日程は予定通りで
行き先を変えてほしい」という要望が7割を占めた。このため5月18~20日の
日程は変えず、行き先を広島方面にすることを決めた。3月29日に生徒に通知した。
一方、県内21校の修学旅行を扱っている旅行会社は、広島市や神戸市など西日本
方面の旅行計画作成に追われている。5~6月は全国的に修学旅行のピーク期に
当たり「首都圏に比べると西日本は数百人規模の宿泊施設が少ない」(担当者)
ことが悩みの種。同様に西日本への変更を検討する中京地方の学校と“競合”し、
プラン作りは難航している。
福井市のある学校には旅行会社から、全生徒分の宿泊が確保できていない状態の
計画書が届いた。「4日に保護者にプランを提示しないといけない。生徒全員の
宿泊が確保できるのなら、ホテルが別々になっても構わない」と校長。ただ、宿泊
施設が分散すれば引率する教諭の人数の見直しも必要になってくる。
3月に予定していた嶺南5校のうち4校と、4月予定だった勝山北部中はそれぞれ、
6~9月に延期して新たな日程を決めた。旅行先は首都圏のままとしているが
「福島第1原発の状況次第では行き先変更もあり得る」(各市町教委)という。
別の校長は「修学旅行は生徒にとって一生の思い出。特に東京ディズニーリゾートに
行きたいという生徒は多い」と心情を思いやる。その上で「学校ごとで対応がばら
つくと生徒や保護者に不満が残る。何らかの統一方針があればいいのだが」と話した。
●東日本大震災を受け、行き先を西日本に変えて学校に提案された
修学旅行のプラン案。右は当初の旅行プラン
URLリンク(www.fukuishimbun.co.jp)
◎URLリンク(www.fukuishimbun.co.jp)