11/03/30 08:35:41.58
東日本大震災の発生で一時、首都圏で欠品が目立った日用品の多くが店頭に並び始めた中、
ヨーグルトの品薄状態が続いている。
ヨーグルトは牛乳など他の乳製品に比べ、製造過程で多くの電力を使うが、メーカーの多くが
生産拠点を東京電力の計画停電の地域に抱えており、生産能力が落ち込んだためだ。
計画停電の動向次第では長期的な供給不足になり、今後の業績に影響が出る可能性もある。
大手スーパーのイオンでは今月中旬以降、ヨーグルトの品薄状態が続いている。
担当者は「整腸作用など機能系の商品は毎日食べる人が多く、まとめ買いする人が増えた」と話す。
ヨーグルトの供給が遅れているのは、メーカー各社の生産拠点が被災したのに加え、計画停電が
大きく影を落としている。ヨーグルトは牛乳同様に高温殺菌するだけでなく、40~50度の状態で
発酵させるなど温度調節により多くの電力を使う。
そのため停電すると品質管理が難しく、長期保存もできないので供給能力は大幅に落ち込む。
雪印メグミルク(東京都新宿区)は、ヨーグルト製品の最大拠点である海老名工場(神奈川県
海老名市)が計画停電でヨーグルトの生産はほぼ停止状態。
計画停電実施の有無が判明するのが前日だと、原乳の入荷や配合する菌の準備など正確な量産計画が
立てにくい。その上、包装材メーカーが被災し、札幌工場(札幌市)と京都工場(京都府南丹市)の
資材確保で精いっぱいで、これ以上のヨーグルトの増産は難しいという。
明治乳業(東京都江東区)はヨーグルト製品を生産する東北工場(宮城県大和町)が被災し
操業を停止。さらに、計画停電の地域にもヨーグルトを生産する関東工場(埼玉県戸田市)をはじめ
計3工場が集中しており、生産計画の見直しを迫られている。
また、容量や味などが豊富な点も欠品を招きやすい。
関東工場(茨城県鉾田市)が被災したオハヨー乳業(岡山市)は岡山県内の2工場で代替しようと
したが、食感が柔らかいソフトタイプは関東工場、ハードタイプは岡山の2工場で製造するなど、
味や種類別に拠点が完全に分かれていたため、不足分を増産するのは不可能だという。
明治乳業も現在、生産ラインを効率的に稼働させるため、需要が高い大容量タイプなど
人気商品に絞って生産している状況だ。
ヨーグルトは消費者の健康志向で一年を通して比較的販売量が安定している上、牛乳などに比べて
利益率が高い。それだけに業績への影響が懸念されており、業界の苦悩は深い。
ソースは
URLリンク(www.sankeibiz.jp)
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