11/03/23 12:33:33.82
新年度を前に引っ越しがピークを迎えようとしている。
東日本大震災による物流の混乱は続いており、首都圏の計画停電も重なって、引っ越し業者は
厳しい作業を迫られている。企業のなかには4月の人事異動を凍結するところも出てきた。
佐川急便系の佐川引越センター(東京)は26、27両日が引っ越しのピーク。
1年間の依頼の約3割が、この時期に集中するという。
首都圏だけでもトラックが100台規模で動くが、気がかりなのは計画停電だ。
マンションでの引っ越しは停電でエレベーターが使えない時間を避けるため、細かな事前調整が
必要となる。荷物を運び出す時間や日程をずらさざるを得ない場合もあり、
「作業が遅れ気味のところもある」(事業管理課)。
サカイ引越センター(堺市)は、停電の時間帯はエレベーターを使わない低い建物に絞って
対応している。
燃料の確保も課題だ。大手はグループ企業間で融通できることもあって
「今のところ確保できている」(ヤマトホームコンビニエンス)というが、中小業者は厳しい。
軽トラックによる個人運送の「赤帽」は、関東地区からの長距離向けで、新規の受け付けが
ほとんどできていない。給油に時間がかかり作業効率が悪くなるためで、「燃料確保が確実に
できるまで様子を見極める」(全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会)という。
被害が大きい東北向けは交通網が完全に復旧していないため、大手各社は受け付けを一部で
停止している。アートコーポレーション(大阪府大東市)は、被災地の引っ越しは山形と秋田の
両県を除き、ほぼ止まった状態。日本通運も北海道、東北、茨城、長野の一部地域で、
新規受け付けを一時停止している。
■企業「引っ越しできる状況ではない」
物流が混乱し、引っ越し作業にも支障が出るなか、大手企業には異動を延ばすところもある。
ホンダは被害を受けた栃木県内の工場や研究所への4月1日付の異動を延期する。
栃木県内からほかの地域への転出も止める。当面は現在の人員で、復旧作業に集中する方針だ。
サッポロビールは3月末の人事の大半を1カ月程度延期する。
NTTドコモも被災地に向かう異動について延期を検討。地震への対応が落ち着くまで、
異動の時期を遅らせる方針だという。ほかにも多くの企業が、物流の回復状況を見ながら凍結を
検討中だ。
医療用検査機器大手のシスメックス(神戸市)は、東北での4月1日付の異動を凍結する。
仙台市と盛岡市に営業拠点があり、対象者は13人前後の予定だった。
広報担当者は「ライフラインの整備も進んでおらず、引っ越しができる状況ではない。
今後の状況を見て進めたい」と話す。
パナソニックは東北と関東の3工場の稼働を停止しているが、凍結の予定はない。
異動が発令されても、被災状況に応じて次の職場に移る時期の変更にも対応するという。
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URLリンク(www.asahi.com)
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