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東日本大震災の津波で養殖いかだなどに大きな被害を受けた、カキ養殖の産地・鳥羽、志摩両市では、
直接的な打撃に加え、稚貝の仕入れ先がいずれも三陸地方の被災地で、同地からの稚貝の確保が絶望的に。
今後の生産にめどが付けられず、不安が広がっている。
鳥羽市浦村町では、カキの養殖いかだ約2000基のうち、来季に向けて育てていた稚貝のいかだ
500基余にも被害は及んだ。
稚貝の被害割合は成熟したカキの8割を上回る9割と鳥羽磯部漁協浦村支所は見積もる。
養殖に取り組む組合員の多くが、宮城県など三陸地方の生産業者から個別に稚貝を仕入れている。
同支所によると、地震発生後に連絡が取れたのは2、3社にとどまる上、稚貝の再入荷が可能かを
問い合わせる雰囲気もない。
カキ養殖は広島県など瀬戸内地方でも盛んだが、山本清支所長は
「瀬戸内でもこの時期、他に回すほど稚貝に余裕はないだろう。そもそも瀬戸内は、むき身で
出荷するタイプのカキで、殻付きの浦村産とは形が異なり、浦村産としては売りにくい」と頭を抱える。
志摩市磯部町の的矢湾でも、各業者が稚貝を宮城県に頼る。鳥羽磯部漁協的矢支所の井倉忠支所長は
「時間をかければ施設は復旧できるが、養殖できる貝がなければ…」と険しい表情。
一方で、津波に耐えて残ったカキを産卵させ、自分たちの手で稚貝生産に着手する考えを示す。
県に生産への支援を求めたといい
「違うところからの買い付けは現在、考えられない。成功するかどうか分からないが、やるしかない」
と覚悟を決める。
「的矢かき」を作る佐藤養殖場の佐藤文彦常務も、取引がある宮城県の業者すべてと連絡が取れないが
「もし生きていれば、こちらに呼んで一緒にやることも考えないと」と話す。
これら、生産継続を模索する動きに対し、県水産資源室は
「どういう支援ができるか検討している。何らかの支援はしたい」と話している。
ソースは
URLリンク(www.chunichi.co.jp)
津波を耐え、出荷に向けて洗浄を受けるカキ=志摩市磯部町的矢で
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