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仙台市の中核ホテルの一つ「ホテル仙台プラザ」(青葉区本町)は7日、
今月25日で営業を終了し、閉館すると発表した。
家主とのトラブルで運転資金がまかなえなくなったと説明しているが、背景には仙台での
ホテル間競争の激化もある。創業123年の老舗が400件もの予約を抱えたまま、
発表からわずか半月余りで閉館するという異例の幕引きとなった。
記者会見した青木昌敏社長(64)によると、アルバイトを含む従業員約200人は
全員解雇する。宴会場の予約は2年先まで約400件ある。
予約客に事情を説明しているが、すでに案内状を出した客もおり、憤りの声が上がっているという。
青木社長の説明では、同ホテルは2007年3月、土地と建物を保険大手、
東京海上ホールディングス(HD)系の特別目的会社(SPC、東京)に売却し、
施設の賃貸契約を結んだ。
東京海上側と協力して老朽化した施設を建て替える計画だったが、リーマンショックの影響で
08年11月、東京海上側が計画を撤回。
ホテルは建て替えを見込んで宴会客などを断っていたため、年間2億4000万円の減収を被った
という。
その後、ホテル側は損失を理由に賃料の支払いを停止、SPCが契約解除を通告するなど
対立が続いた。
SPCが今月初め、ホテルの預金口座など資産を差し押さえたため、閉館に追い込まれた。
仙台では近年、ホテルの新旧交代が加速している。
ホテル数は04年からの5年間で17%増えて89軒になった。
10年には外資系のウェスティンホテル仙台も開業し、進出ラッシュが続く。
一方、需要はそれほど増えず、一昨年から老舗の仙台ホテルと大手の仙台エクセルホテル東急が
相次いで閉館した。
プラザも09年から赤字が続き、売上高もピーク時の93年の33億円から昨年は15億円にまで
落ちた。
青木社長は「お客様に申し訳ない。東京海上側との契約は結果として失敗だった」と陳謝した。
東京海上HDは「今後の土地や建物の運用方法は未定」としている。
◆ホテル仙台プラザ=1888年(明治21年)に創業した「陸奥ホテル」が起源。
天皇陛下を始め皇族の利用も多い名門。
地上16階地下2階、177室。2000人収容の宴会場を持つ。
ソースは
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記者会見で閉館を発表する青木社長
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25日に営業を終了するホテル仙台プラザ(仙台市青葉区本町で)
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ホテル仙台プラザ URLリンク(www.hotelsendaiplaza.co.jp)