11/02/21 21:45:16.01
三菱電機は、レアアース(希土類)を使用しない電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)の
駆動用モーターを2012年度にも実用化する。電磁石の原理を応用した新構造や高密度巻線技術の
採用などにより、既存のレアアース磁石モーターと同等の性能を確保する。「量産段階でのコストは
既存品と同等レベル」(同社)としている。今後、騒音や振動への対策や出力効率の向上などを図り、
自動車メーカーに採用を働きかけていく。
通常の車載用モーターには、永久磁石用の主材料としてネオジウム、耐熱性向上のために
ディスプロシウムやテルビウムなどのレアアースが使用されている。これらのレアアースに対しては
供給・調達の不安定さがあり、近年、レアアースレスのモーターの開発が急務とされてきた。
三菱電機のレアアースレスモーターは、永久磁石の代わりに界磁コイルと回転鉄心を採用。
界磁コイルに直流電流を流すことにより電磁石化し、固定鉄心との間で回転力を生み出し、
回転鉄心から駆動軸へと出力する構造となっている。固定鉄心部分には、広げた鉄心にコイルを
巻いてから丸める独自技術を採用している。
これらの技術は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との共同プロジェクトで
開発を進めてきたもので、11年度中に、ほぼ実用レベルの技術開発にめどをつける。
さらに、12年度から実用化・製品化に向けた開発作業に入る。
現在の課題は、騒音・振動対策に加え、既存のレアアース磁石モーターと比べて効率が落ちる
加速走行域での性能向上を目指す。
また、こうした技術はパワーステアリング用など小型モーター分野にも適用を図っていく。
ソース:gazoo.com
URLリンク(gazoo.com)