11/02/07 08:49:08
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消費者の低価格志向を追い風に拡大してきたアウトレットモール。
業界内では今、国内の施設数が飽和に近づきつつあるとの見方が出ている。
そこで頼みにするのが中国人客。誘致策を練るほか、中国に進出する動きも出始めた。
静岡県御殿場市の「御殿場プレミアム・アウトレット」。
1月下旬の日曜日に訪れると、大勢の買い物客でにぎわっていた。
雑貨品など200以上の店がある。
2000年夏の開業以来、2度の売り場面積の増床を重ね、その面積は倍増した。
運営会社の広報担当の角田智恵美さんは「国内マーケット自体がゆるやかに縮小する中、
中国などからの観光客をいかに呼び込むかがカギを握る」と話す。
今は中国の春節にあたり、中国人観光客も多い。高額商品をまとめ買いする富裕層も珍しくないため、
施設側は少しでも多くの客をつかもうと、場内で外国人向けの割引クーポンや来場プレゼント袋を配る。
中国語対応スタッフも1人から3人に増員。施設を案内して買い物のサポート役を担っている。
敷地内には旧正月を祝う中国語や英語の看板、ポスターも増やした。
東京・台場の商業施設「ヴィーナスフォート」のアウトレットでも5日、
中国語の館内放送が響き渡っていた。あちこちに「免税」「日本製」の文字が踊る。
93年に日本で最初とされるアウトレットモールが埼玉県ふじみ野市に誕生した。
業界では「大都市から車で90分以内の数百万人商圏」が狙いといわれ、
郊外や高速道路のインターチェンジ沿いなどで、続々とオープンしてきた。
駅前で小規模の「都市型」アウトレットも登場している。全国で約40施設が営業。
矢野経済研究所は、10年度の売り上げ規模は6188億円にのぼると推計する。
だが、「良い土地は限られ、オーバーストアに近づいている」(大手運営会社)。
大型ショッピングセンターとの競争も激しく、08年には大阪府貝塚市、09年には千葉県長柄町で、
閉鎖に追い込まれた。そこで業界が手を伸ばそうとしているのが、中国からの観光客というわけだ。
中国人をターゲットにした施設建設の動きもある。三菱地所グループは、成田空港近くに
13年春の開業を予定している。成田空港からは車で15分程度。
「これからも増え続けると予想される中国人観光客を逃す手はない」(運営会社のチェルシー・ジャパン)
という。
さらに三井不動産は今夏、海外では初となるアウトレットモールを中国浙江省寧波市に出店する。
30年前から三井が全国で展開している大型商業施設「ららぽーと」や、
国内のアウトレットで培った運営ノウハウを生かす。
商業施設本部長の飯沼喜章常務は
「国内では一服感があるが、中国市場は未開拓。我々の経験を試してみたい」と話している。
成功すれば、他社でもアウトレットで進出する動きが強まる可能性がある。
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-続きます-