11/01/26 16:29:21
○関空ー伊丹統合、伊丹が実は儲からないこれだけの理由
・「統合でなぜ営業収入が増えるんだ?」(企業幹部)
関西にとって長年の課題といわれてきた「関空・伊丹空港問題」が、解決に向けて動き出した。国土交通省が
1月国会に示す予定の解決策は、2空港の経営統合。廃止されるはずだった伊丹が残ったため、関空の経営を
引っ張っている―といわれてきたため、伊丹の黒字で関空の赤字を埋めようというもの。だが、この案に対して、
早くも地元大阪から疑問の声があがっている。
国交省案によると、2012年度にも2つの空港の経営を統合し、その上で新会社の経営権を民間に売却。
関空が抱える約1兆3000億円の負債は、両空港の営業収入が増えるため、順調に返済できる―という。
だが、企業関係者からは、「営業収入が増えるなんて、どうしていえるのだろう」(大阪に本社をもつ電機メーカー幹部)
と、首を傾ける反応が出ている。というのも、リニア中央新幹線も進んでいる。2045年に東京~大阪がリニアで
結ばれると、現在はドル箱である伊丹空港の収益も激減する可能性がある。
大阪商工会議所の佐藤茂雄会頭は、1月21日の定例記者会見で、国交省の負債削減試算について言及し、
「達成するには大変ハードルが高い」と話した。はっきりいえば、「収入の見通しが楽観的すぎる」ということである。
企業経営者がこう考えるのだから、「そもそも、事業運営権を買う企業があるだろうか」(化学メーカー幹部)という
指摘が出るのも当然のことだ。
・実は騒音対策費用が経営を圧迫する
もう一つ言われている難関がある。伊丹空港の滑走路は国のものだから、騒音対策費は国が負担してきた。
一見、ドル箱にみえる伊丹空港だが、「騒音対策費を含めて利益を計算しなおせば、本当にドル箱といえるだろうか」
(関西財界関係者)という問題である。
1967年度から2010年度まで、国が伊丹のために予算計上した騒音対策費は、累計で8000億円を超えている。
ピークには、年500~600億円の騒音対策費を使い、2010年も34億円を予算化している。
国交省の2空港統合案では、騒音対策費は新設される統合事業運営会社へ継承される。そうなったら、伊丹空港は
本当においしい空港といえるのか―。
関西の空港問題は、依然として視界が良好とはいえない状況のようだ。
□ソース:ゆかしメディア
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