11/01/05 08:48:04
ソースは
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貧困層に経済的自立の道を開く金融手法として世界的に注目を集めている「マイクロファイナンス」。
政府による不十分な貧困層向け教育、医療、雇用提供を補完する手段になると期待を集めたが、
皮肉にも貧困層に悲劇をもたらしている。
◆借金を苦に
2010年10月28日の昼すぎ。
インド南部のモンドライ村の自宅の庭でくつろいでいたタンダ・スリニバスさん(35)は、
助けを求める叫び声を聞いた。妻のショバさん(30)が全身を火に包まれてドアから飛び出してきたのだ。
2人の息子の母でもあるショバさんは、2リットルの灯油をかぶって焼身自殺を図った。
救急車を呼んだ医師によると、夫婦は多重債務の返済をめぐって前日に激しく口論。
債務には村人に小口融資をしてきたマイクロファイナンス業者からの借金も含まれていたという。
ショバさんは女性債務者の複数のグループのまとめ役で、自身のローン1万2000ルピー
(約2万2000円)の利払いを迫られていたほか、2週間前に導入された
州のマイクロファイナンス活動規制にもかかわらず、他の女性の借金の肩代わりも要求されていたという。
スリニバスさんは毛布で火を消そうとしたが自分のポリエステルの衣服に火が燃え移り、3日以内に
夫妻は2人の息子を残して死亡した。
10歳と13歳の息子は今、70歳で病気の祖父と目の不自由な祖母に農村で育てられている。
村の男性の多くはアルコール飲料用のヤシのエキス集めで生計を立てており、
2人の孫を終日世話できる親族は誰もいないと60歳の祖母は号泣した。
ワランガル市から80キロメートル離れたモンドライ村の悲劇はアンドラプラデシュ州内で数多く
繰り返されている。インドの9月末時点のマイクロファイナンス残高53億ドル(約4340億円)の
約3分の1は同州で実行された。
警察の報告や報道を基にマイクロファイナンス関連の死亡データを集計している政府機関によると、
同州では3月1日から11月19日までに借金などを苦に70人余りが自殺を図った。
こうした状況を受けて同州政府は10月15日、マイクロファイナンスの債権回収業者が
返済に苦しむ借り手の自宅を訪問して取り立てることを禁止するなどの規制に乗り出した。
-続きます-