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景気低迷の中で就職先として人気の公務員だが、大阪府職員の志望者はなぜか激減している
。2010年度の行政職員の受験者数は、05年度の4分の1に。府は民間企業を受ける学生
にも振り向いてもらおうと、来年度から法律などの筆記試験をやめて面接を重視する新制度を
始める。ただ、府職員が学生から敬遠される理由は、試験制度の問題だけではなさそうだ。
府によると、05年度は行政職員(大卒程度)の募集40人に対し、1168人が1次試験
を受けた。だが08年2月に橋下徹知事が就任し、財政再建に着手。08年度から採用枠を
縮小し、給料の大幅カットも始めると、09年度(募集10人)の受験者は194人と大幅に
減少。10年度(同15人)も292人にとどまった。
一方で近畿の他府県では最近、受験者は増加傾向だ。京都府では05年度の720人が10年
度は1003人に。同府の担当者は「景気低迷で民間の採用枠が減り、公務員人気が高まって
いる」。政令指定都市も人気が高く、10年度で神戸市が1271人、京都市は954人、
橋下知事が「大阪都構想」で解体を唱える大阪市も756人が受験した。
大阪府人事委員会は「募集数が少ないため敬遠されているのでは」と分析。府幹部は「給料
がカットされ、47都道府県では下から2番目に安いことが原因」と指摘する。
こうした状況に、府は公務員試験特有の「択一式」と呼ばれる法律や一般教養などの筆記
試験をやめ、民間企業のように面接重視に変えることを28日の幹部会議で決めた。
ただ、公務員志望の関西大の男子学生(23)は「橋下知事が大阪都構想を掲げ、府が将来
どうなるか分からない。面接で大阪都について考えを聞かれても困る」。公務員試験の指導を
するLEC梅田駅前本校の武野辰雄・専任講師(36)は「府職員を目指す学生らは最初は
多いが、給料カットや財政の悪化などがたびたび報じられ、将来に不安を抱いて受験をやめる
学生が目立つ」と話す。(吉浜織恵)
ソース:asahi.com
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