10/12/21 15:56:25
観賞用ニシキゴイなどのコイ科魚類をめぐり、日本からの輸入を禁止している中国が、日本側に
解禁を打診していることが分かった。
ところが、以前に比べ多くの種類の病気を検疫対象とするなど厳しい条件を挙げているため、
主産地の新潟県内の養鯉(ようり)業者などは「コストがかかり過ぎる」と対応に苦慮している。
中国は03年11月、日本国内でコイヘルペス(KHV)が発生したのを受け、コイ科魚類の輸入を
禁止した。実際には、例外的に輸入が認められている香港を経由して入っていると見られるが、
養鯉業者にとっては富裕層が台頭する中国は魅力的な市場で、輸出解禁は悲願だった。
農林水産省などによると、中国の検疫当局は今年8月、上海万博の日本館でのニシキゴイの展示
(10月13~15日)を特別許可すると日本側に連絡。同時に、検疫サンプル数を日本が
欧米などへ輸出する場合(30匹)の約5倍の150匹以上とすることや、
コイが直接感染しないとされる病気も検疫対象とすることなどを条件に、輸入を解禁するとの文書を
送ってきたという。
しかし、新潟県内水面水産試験場によると、業者の負担するコストが増大するため、
輸出できるのは規模の大きい数社に限られてしまうおそれがある。
業界団体の全日本錦鯉振興会(加盟約430業者)内でも「必要以上の条件で、そのままでは
受け入れられない」との意見が出ており、間野泉一理事長は「来年1月下旬の理事会で対応を
とりまとめたい」と話している。
中国が輸入解禁を目指す背景には、国内でニシキゴイの養殖・流通拠点の整備が進められているため、
検疫を厳しくしたうえで、発祥地の新潟県長岡、小千谷市などトップブランドの養殖技術を
導入したいとの思惑があるとみられる。
農水省は「振興会などの意向を踏まえ、交渉を進めるか判断する」としている。
ソースは
URLリンク(mainichi.jp)
上海万博で展示された新潟県産のニシキゴイを鑑賞する中国人来場者ら=中国・上海で2010年10月15日
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