10/12/16 10:32:44
ソースは
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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中国では今、食料品を中心に物価の急速な上昇が深刻な問題となっている。
最新統計資料によると、今年10月における野菜価格は前年同期比で31%増、果物価格は17.7%増、
11月の住民消費価格指数は5.1%増と、いずれも25カ月ぶりの「高水準」を記録しているという。
インフレの高進がそれほど深刻なのはなぜか。
最近、中国人民銀行(中央銀行)の元副総裁で、現在全国人民代表大会財政経済委員会の呉暁霊副主任の口から
実に興味深い発言があった。彼女いわく、「過去30年間、われわれはマネーサプライ(通貨供給量)を
急増させることで経済の急速な発展を推し進めてきた」という。
実はこの発言こそ、中国が直面しているインフレ問題の根本的原因と、
今までの中国経済成長の「秘訣(ひけつ)」の両方を明かしている。
そう、中国は今までの30年間、まさに「通貨の過剰供給」、すなわち札の乱発によって「経済の急速な発展」を
無理やりに維持してきた。そして、無理したツケは、今のインフレ問題となって回ってきているわけである。
中国政府の統計によると、2009年末時点で33兆5400億元に達した中国GDP規模は
1978年の3645億2000万元の約92倍だが、広義マネーサプライ(M2)は1978年の
859億4500万元から09年の60兆6千億元と、31年間で約705倍に膨らんだ。
つまりこの31年間で、経済の規模が92倍に増大したのに対して、供給された通貨、すなわち札の量は、
経済規模の増大の約8倍に膨らんだわけである。
今までの中国の経済成長はまさに札の乱発によって作り出された水増しの経済成長であることが分かるが、
すさまじいインフレがそこから生じてくるのも当然の結果であろう。
実体経済の裏付けのない「空虚のマネー」がそれほどに乱発されると、当然、貨幣の価値が大幅に
落ちてしまうことになる。それがインフレ、物価の上昇となって表れてくるのである。
そういう意味で、中国のインフレはそう簡単に収まりそうもない。
過去30年のツケが回ってきたわけだから、それを時間をかけて払わなければならない。
インフレはこれからも、かなり長い期間にわたって中国全土を席巻することになるだろう。
-続きます-