10/12/08 14:53:14
ソースは
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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豪州産牛肉「オージー・ビーフ」の輸入量が徐々に減少している。
平成17年の約40万トンに対し、昨年は約33万トンと、4年で2割近く落ち込んだ。
MLA豪州食肉家畜生産者事業団・東京オフィスによると、豪州では昨年現在で推定約2700万頭の牛が
飼育されているが、同団体は「豪州は国土の7割を砂漠が占めており、飼育頭数は現在がピーク。この状態を
将来も保っていけるのか」と不安視する。
牛の飼育には大量の水が欠かせない。牧草や飼料に使う水を考えると、牛肉1キロで1万リットルもかかる
とされる。人間が1日に必要な飲料水は1.2~1.5リットルとされ、ざっと8300~6700人分に
相当する量だ。
世界の水不足の現場を取材するジャーナリスト、橋本淳司氏は「豪州では、牛を育てていた人たちが
オリーブ栽培にどんどん転換している。オリーブは水が少なくてすみ、高く売れるからだ」と指摘する。
日本の牛肉消費量(21年)のうち、オージー・ビーフは国産牛と同等の43%のシェアを占める。
橋本氏は「水不足の影響で飼料すら満足に育てられなくなり、オージー・ビーフが今のように安く
食べられるのは難しくなるだろう」と予測。豪州の水不足が、日本の食卓に直結している事実を示している。
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豪州の水不足は、どう深刻化しているのか。橋本氏によると、貯水タンクの横に夜間、給水車を横付けして
水を奪う犯罪が頻発し、中には貯水タンクごとクレーンで持ち去るケースもあるという。
干魃続きの豪州では、多くの都市で一般家庭の水利用が厳しく制限されている。
近隣住民が当局に水の無駄遣いを通報するなど、地域内での住民同士のいさかいも少なくないという。
シドニー郊外では3年前、水まきをめぐって殺人事件まで起きた。庭の芝に水をまいていた66歳の男性に対し、
通りかかった男が「水を無駄遣いするな」と注意。口論の果て、男はホースを持っていた男性を殴り殺した。
サーフィンの盛んな北東部のクイーンズランド州では、節水レベルが最も危険な状態である「レベル6」まで
引き上げられた。ビーチのシャワーは止められ、ガーデニングや洗車のための水の使用も制限された。
一方、国内のある大学で講義を受け持つ橋本氏は、男子学生の言葉に耳を疑った。
「河川が汚れるのはやばいですけど、うちには水道があるから大丈夫ですよ」。
水の貴重さに対する意識が薄いこの学生は、豪州の水不足が自らの暮らしにも関係するとは考えていない
だろう。
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-続きます-