10/11/30 08:29:00
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中国の北朝鮮擁護の姿勢は代価を伴いそうだ。
日米韓という中国の主要貿易相手国との関係を悪化させ、日韓の米国との同盟強化につながりかねない。
中国は、北朝鮮による韓国砲撃に対する非難を控える一方、黄海で28日に始まった米韓合同軍事演習を
牽制(けんせい)。また、朝鮮半島の緊張緩和に向け6カ国協議の高官会合を提案している。
砲撃で民間人を含め4人が死亡した韓国では、李明博(イ・ミョンバク)大統領が29日、
北朝鮮の軍事的な挑発行為には代価を支払わせると表明した。李大統領はソウルで国民向けに演説し、
「さらなる忍耐と寛容が挑発行為の拡大につながるだけなのは明らかだ。それが何であれ、
北朝鮮が挑発行為を続けるなら代価を支払うことになる」と言明した。
中国政府は対話の機会を設けようと、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の首席代表による会合の開催を
提案したが、李大統領の演説は中国の提案受け入れへの消極的な姿勢を示している。
中国は過去30年で国内総生産(GDP)が90倍以上となり、世界2位の経済大国にまでなったが、
胡錦濤国家主席は北朝鮮問題で経済的利益よりも政治的立場を優先している。
日米韓の3カ国はそろって、中国に対して北朝鮮に自制を促すよう求めている。
米ブルッキングズ研究所ジョン・L・ソーントン中国センターのディレクター、ケネス・リバサル氏は
「中国指導部は非常に慎重だ。韓国と日本、米国、オーストラリアとの関係で極めて高い代償を
払ってでも、北朝鮮を支えようとしている」と話した。
中国政府の主要な目標は、金正日総書記率いる北朝鮮の崩壊を防ぎ、地域の安定を維持することだ。
米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、北朝鮮の攻撃は市場に不確実さを引き起こす
恐れがあると指摘した。
米戦略国際研究センターの上級顧問で、ブッシュ前米政権で国家安全保障会議(NSC)の
アジア担当上級ディレクターを務めたこともあるマイケル・グリーン氏は「中国は短期的には
北朝鮮崩壊に伴う難民流入と混乱を懸念している」と指摘。その上で、「長期的には人口7500万人の
強力で近代的な統一国家が国境沿いに誕生する影響を恐れている」と語った。
中国の税関当局によると、今年1~7月に中国が日米韓と行った輸出入の総額は4847億ドル
(約40兆7700億円)。同期間の対北朝鮮貿易額は16億5000万ドルだった。
朱鋒・北京大学教授(国際関係)は、中国の政府高官の中には北朝鮮の存在に関する現実的な意味合いに
焦点を置き、貿易関係を見直そうとする動きがあると指摘。
「砲撃によって中国の外交筋と政府高官の間で、北朝鮮の行動の不安定さについて懸念する声が
高まってきた」と述べた。
リバサル氏は、北朝鮮に対する影響力行使を躊躇(ちゅうちょ)することで中国はしっぺ返しを
くらうかもしれないとの見解を示し、「中国は、北朝鮮の体制が存続不可能になるという自身にとって
最悪の状況を、知らず知らずのうちに作り出す可能性がある」と話した。
(ブルームバーグ Michael Forsythe、Sungwoo Park)
-以上です-