10/11/21 11:44:00
トヨタ自動車グループの豊田通商(名古屋市)が次世代エコカーのモーターなどに使われるレアアース
(希土類)の確保に向け、2013年をめどにインドネシアで開発事業を始めることが分かった。
トヨタのエコカー増産に対応する。レアアースは中国以外の供給源の確保が産業界全体の課題になっており、
トヨタはグループの総力で多角的な安定調達を目指す。
豊田通商が新規参入するのは、世界的なスズの産地として知られるインドネシア西部のバンカ島。
現地にプラントを新設し、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)の基幹部品に必要なネオジム、
ジスプロシウムなどを精製する。
同社は12年にインドからネオジムなどを3000トン、13年にはベトナムからも7000トン供給する計画だが、
インドネシアの事業は新たな精製技術を採用。スズの採掘後に廃棄される岩石を再利用し、
残さ物に含まれるレアアースを専用プラントで精製する。取り出したネオジムなどの資源は、
トヨタ以外のメーカーへの供給も検討する。
トヨタは18日、12年をにらんだ次世代エコカーの投入計画を公表。
HVの車種拡大やEVの新規投入に伴い、レアアースの安定確保が急務になっている。
世界のレアアースの生産量は中国が9割以上を占めているが、今夏には中国政府の輸出削減方針で
価格が高騰するなど、中国への依存過多によるリスクも浮上した。
トヨタは今後2年間でHV11車種を市場投入するほか、12年春には日米欧でEVも発売する予定。
レアアースの需要が増加するのは確実で、インドネシア以外の供給源の確保に向けた調査も続ける方針だ。
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