10/11/05 12:32:42
下関市のグリーンモール商店街が、持ち味の韓国色を前面に出した取り組みを
している。韓国語講座や韓国のパッチワーク教室、韓国ランタン……。平日の
にぎわいを取り戻そうと、様々な工夫を凝らす。
「ヨギヌン ソウル イムニカ?(ここはソウルですか?)」。10月下旬の
平日の午後7時、商店街の一角で、韓国語講座が始まった。この日の受講生は
男女5人。すでに12回目の授業だ。商店街振興組合が今年から組合の事務所を
使って始めた。逆井(さかさい)健事務局長は「大規模なショッピングセンター
には店内にカルチャー教室がある。それがヒントになった」。
200店舗のうち4割ほどを韓国食材店や焼き肉店が占める商店街。創業60年
近い焼き肉店「やすもり」の富下昌亮社長によると、韓国・釜山への連絡船がある
下関は終戦後、祖国へ引き揚げようとする在日コリアンの集まる地になり、在日
コリアンの大きなコミュニティーができあがった。昭和30~40年代には道路
いっぱいに人が訪れ、肩がぶつかり合うような込み具合になる時もあった。
しかし、市内に大型の商業施設ができたことや店主の高齢化で空き店舗が増え、
1970年代後半から徐々ににぎわいが薄れていった。2001年からは
「いい釜山の日」の語呂合わせで11月23日に「リトル釜山フェスタ」を始め、
県内外から4万5千人を集めるまでになったが、店舗数の減少は止まらず、ピーク時
の3分の2ほどに。歩行者通行量も、平日は2003年に1日3488人だったのが、
07年には2752人と2割減った。
◆語学講座開催 ランタン点灯
危機感を持った組合が始めたのが韓国語や韓国のパッチワーク「ポジャギ」を習う
カルチャー講座だ。これまで延べ60人が受講した。韓国語講座のある受講生は
「これまで商店街はあまり知らなかったけど、来てみて、いいにおいのする焼き肉店
があることもわかった」。
韓国ランタンでの商店街のライトアップも昨年から本格的に始めた。6日には、
韓流お菓子づくりやキムチ作り講座も開く予定で、人気があれば継続する。組合の
柴田哲也理事長は「コリアン色は街のイメージとも一致する。人が来ないから店が
閉まり、また人が来なくなるという悪循環の中、人が来てシャッターが開けば、
街の雰囲気も変わるはず」と期待を込める。
●韓国ランタンが飾られたグリーンモール商店街
URLリンク(mytown.asahi.com)
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