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第1次産業(農林業)、2次産業(製造業)、3次産業(小売業)の性格をあわせ持つ
「6次産業」が注目されている。農家が育てた作物を農協などに売るだけでなく、加工や
消費者への販売まで自らやって利益を上げる手法だ。頭打ちの収入を少しでも伸ばそうと
取り組む人が広がっており、加工を手がける生産者はこの5年で4割増えた。
京都市の農家が設立した農業生産法人「こと京都」(山田敏之社長)は、九条ねぎに、
使いやすく刻むカットの手間を加えて成長した。12月には新工場を稼働させる。
これまでは業務用だけだったが、スーパーなど消費者向けにも販路を広げる予定だ。
カットネギを始めたのは2000年。山田氏はその6年前にアパレルの営業マンから
実家の農業を継いだが、休みなく働いても収入は年400万円程度。売り上げ増を
狙って作付けを九条ねぎに絞り、さらにカットに目を付けた。
東京のラーメン店へ飛び込み営業をすると、ラーメンブームにも後押しされて売り上げが
急増した。昨年の売上高はネギだけで2億7千万円。将来の目標は10億円だ。
滋賀県甲賀市の農業法人「甲賀もち工房」は、複数の農家が集まって加工、販売を
手がける。94年に活動を始め、06年に法人化した。契約農家から市場の5割以上
高く仕入れたもち米を使い、正月用の餅のほか草餅や米粉のめんを作って直売施設で
売る。「売り上げは、もち米をそのまま売る場合の2倍以上」(広報担当者)という。
大阪府枚方市には、全国に広がる農家レストランの先駆け的存在である農園「杉・五兵衛」
がある。約5ヘクタールの敷地に従業員ら約50人が働き、敷地でとれた作物を使った
料理を提供する。「市場に出荷するだけの農家だったら、ここまで人は雇えなかった」
と野島五兵衛社長は話す。
農林水産省によると、08年度の農業の国内生産額は9兆8千億円。一方、流通や外食
までを加えた農業・食品関連産業の国内生産額は99兆2300億円。国内には輸入
農産物も流通しているので単純比較はできないが、市場規模は農業生産の10倍以上
ある。転売の過程で付加価値がつくことが大きな理由の一つだ。(※続く)
●ネギの汚れた部分をはぎ取る。すべてが手作業だ=京都市伏見区のこと京都
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