10/10/25 22:52:04
丸紅は25日、英ＢＰが米メキシコ湾に保有する海底油田の一部権益を取得すると
発表した。６億５千万ドル（約520億円）を投じ、４カ所の油田の権益を買い取る。
ＢＰは４月に同湾で起きた原油流出事故の賠償費用を賄うため、約300億ドルの
資産を売却する方針。この件に関して、日本企業がＢＰから資産を買い取るのは
初めて。
「ナンセン」「マーガンサー」「マグノリア」「ジア」の４カ所の油田権益をＢＰの
米子会社から来年初めにも買い取る。すでに売買契約を締結した。それぞれの油田で
ＢＰが持つすべての権益を取得する。丸紅の権益比率はナンセン、マーガンサーが50％、
マグノリア25％、ジア65％となる。
丸紅が取得する権益の持ち分生産量は原油、天然ガスあわせて日量１万５千バレル。
丸紅の世界での油田の持ち分生産量は日量約３万５千バレルで、今回の取得で
５万バレルに増える計画だ。ＢＰはメキシコ湾で稼働中の油田のみで日量約40万
バレルの原油・天然ガスの生産権益を保有している。
４カ所の油田のうち、ジアについてはＢＰが油田の運営を担っており、権益の取得後は
丸紅が引き継ぐ予定だ。４カ所の油田は1990年代後半～2000年代初めにそれぞれ
生産を始めている。
米政府は油田の新規開発について安全基準の引き上げを検討しているが、すでに
生産中の油田は対象ではなく、操業コストが大幅に高まる可能性もないという。
ＢＰはメキシコ湾で20カ所以上の操業中の海底油田を保有。原油流出事故が起きた
マコンド油田はこれに続く新規の開発案件だった。
ＢＰは賠償費用を賄うため、すでに北米で保有する石油生産施設などを米石油・ガス
大手のアパッチに70億ドルで売却するのを決めたほか、コロンビアの石油・ガス事業を
現地国営企業などに売ることも決めている。
同社は今後、１年半で300億ドルの資産を売却する目標で、今回の売却を含め、
これまでに３分の１強の売却先が決まったことになる。
◎丸紅 (8002)の発表資料
URLﾘﾝｸ(www.marubeni.co.jp)
◎URLﾘﾝｸ(www.nikkei.com)