10/10/21 00:26:52
英国のオズボーン財務相は20日、財政再建のため各省庁の歳出を最大で40%減らす
「包括的歳出見直し」を公表した。2015年までに830億ポンド(約10兆6千
億円)の赤字を削減。192の特殊法人を廃止し、公的部門600万人中、49万人の
人員を減らす。景気回復への影響を懸念する声も上がるが、英国流の“事業仕分け”は
日本と違って大胆かつ迅速だ。
金融危機への対応やその後の景気対策で、英国の財政赤字は今年1550億ポンド
(約19兆8千億円)に膨らんだ。政府債務残高は2~3年後に9千億ポンド
(約114兆9千億円)、国内総生産(GDP)の70%に達する見通しだ。
「財政赤字の削減は避けられない」とオズボーン氏が中心となってこの3カ月間、
各閣僚と丁々発止の協議を続けてきた。各省庁への削減は平均19%。途中、
フォックス国防相がキャメロン首相に「国の安全をおざなりにできない」と直訴する
騒ぎも起きた。
しかし、膨大な財政赤字は長期的に経済成長の妨げになるとして、国民の誇りに
なっている国営医療制度(NHS)と途上国援助を除き、各省庁の歳出を見直した。
著名企業家に調査を依頼した結果、各省庁間で宿泊費、プリンターのインク、
コーヒー代に大きな開きがあり、60億ポンド(約7700億円)以上の無駄遣いが
指摘された。労働党政権下で増殖した特殊法人についても192法人は不要不急として
廃止を決めた。
削減幅が小さくて済んだのは教育省で管理費を1%減らすが、連立を組む自由民主党
の政策を取り入れ、貧困児童への授業料補助を新設するなど教育現場への支出は拡充
する。ノーベル賞受賞者を輩出する英国の研究能力は経済成長の将来のエンジンとして、
科学予算は名目上維持する。
国防省は8%削減で人員は計4万2千人減。核ミサイル原子力潜水艦の退役を4年間
先延ばしした。大なたがふるわれたのは法務省で23%削減。内務省も警察の効率化に
取り組む。片方の親の年収が4万3875ポンド(約560万円)を超える家庭への
子供手当の打ち切りや、財政的な余裕があるのに受給している就労不能給付にもメスを
入れる。
英シンクタンク、ITEMクラブのピーター・スペンサー主任経済アドバイザーは
「歳出見直しで不確実性が減り、民間投資を促すだろう。英国の景気回復はタマネギの
皮をむくように一つずつ問題を片づけていく必要がある」と語る。
◎URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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