10/08/17 22:33:38
過去のエントリのコメントを見ると、移民反対の意見として、現状のように列島由来の日本人だけで日本を形作り、
外国由来の日本人を極力排除した形の社会が最上のものだという意見がありました。
僕は、列島由来の日本人と外国由来の日本人が調和し、多文化を許容しあって異端に寛容な日本は、
現状よりもいいものだと思っているので、このエントリでは、もう一度良さを説明し、そうなるためには
日本人がどのように変わらなければいけないのか考えます。
■列島由来の日本人と外国由来の日本人が調和した社会
列島由来の日本人と外国由来の日本人が調和した社会は、「移民成功後の多文化を許容しあって
異端に寛容な日本」として、過去の2エントリでたくさん書いてきました。
例えば、「日本に来た移民が幸せになって笑顔を生み、その笑顔を見て元から列島にいた日本人も笑顔になる未来」、
「人と違うことが短所にならず、長所となって互いに尊重されるような世界」、
「列島に生まれた日本文化もその他の文化も同様に尊重され、統合を強制されない寛容な社会」
などです。抽象的すぎて伝わりにくいと思うので、今回は具体的に行こうと思います。
将来は異文化間の連携がいろんな場面での成功に欠かせなくなります。
例えば、全世界に砂糖水を売る商売を考えてみましょう。この商売で競争する二つのチームが、
日本のトップ大学を出たビジネスマン10人のチームと、世界各地の無名大学を出た
ビジネスマン10人のチームだったとします。これではまずもって勝負にもならないでしょう。
日本の優秀な大学を出た10人が、連日徹夜で各地の情報を集め必死にビジネスプランを作ったとしても、
世界各地の無名大学を出た10人にあっさり負けます。
無名大学を出た10人のチームで協調すれば、スペイン語、アラビア語、中国語、ヒンディー語の
情報に容易にアクセスでき、それら地域の文化、考え方、習慣という情報をチームで
共有できるからです。逆に日本の10人は、ラマダン(イスラムの断食)明けの夕食や、
カラカラに乾いた砂漠ににおいて砂糖水がどのような役割をはたすか想像できません。
文献でラマダンの知識を仕入れても、物心ついた頃から数十年断食をしてきた人と比べると
理解が浅いために、有効なアイデアを出せない可能性が高いのです。
日本の主産業である、自動車や電子機器といった複雑なものを売るには、
さらに異文化間の連携が必要になります。異文化間の連携、多文化理解はそれだけで
人間の人生を豊かにするだけでなく、その連携によっていろんな場面での成功という実益も得られます。
この例では、移民ではなくお金で現地の職員を雇えばいいという考えもあると思いますが、
それでも異文化理解を可能とする異文化との接触機会が必要になることには変わりません。
「日本が移民を受け入れられるようになるための条件と提案 」で提案したように、
日本人が海外に出ていくか、移民のように海外から来てもらうしかありません。
(途中一部略)
>>2以下へ続く
Madeleine Sophie
慶應義塾大学環境情報学部卒業。同大学政策・メディア研究科修士取得。
フランスにて国立研究所勤務および博士課程在籍。専攻はモバイル・インターネット。パリ郊外に在住。
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