10/08/11 17:56:05
11日の外国為替市場では円が対ドルで上昇し、一時1ドル=84円99銭と昨年11月27日以来の84円台に突入した。
前日の米金融当局の刺激策発表後も景気の先行き懸念は払しょくされず、リスク回避の動きを背景に円買い圧力が強まった。
クレディ・スイス証券経済調査部の小笠原悟エコノミストは、
米金融当局が緩和策に踏み込んだことで、「金利面からドルが圧迫される」として、
「瞬間的には85円割れまでオーバーシュート(行き過ぎ)の可能性も出てきた」と指摘していた。
円は対ユーロでも一時1ユーロ=110円98銭と7月22日以来の高値を付けた。
米連邦準備制度理事会(FRB)は10日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、
フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0%から0.25%のレンジで据え置いた。
さらに、政府支援機関債や住宅ローン担保証券(MBS)の償還金を期間の長い米国債に再投資するとの追加策を決定した。
また、FOMCは声明で、「生産と雇用の回復ペースはこの数カ月で減速した」と指摘。
「今後も経済見通しと金融市場を見守り、景気回復と物価安定を促進するため必要に応じて政策手段を導入する意向だ」と表明した。
FF金利の誘導目標を「長期にわたり」ゼロ近辺にとどめる方針もあらためて示された。
前日の米株式市場では、FOMCの決定が景気のてこ入れ期待につながらず、ダウ工業株30種平均が反落。
アジア時間では、米株価指数先物がマイナス圏で推移した。
さらに、この日は日経平均株価が200円を超える下落幅でこの日の取引を終えた。
ソース:Bloomberg.co.jp
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