10/08/06 14:33:43
「ダサい」「暗い」「お堅い」
そんな否定的なイメージが染み付いていたメガネが、この10年ほどで大きな変革を遂げた。
「メガネ男子」という言葉の誕生が象徴的するように、メガネをかける人を魅力的に捉える
トレンドが広まり、今では重要な「ファッションアイテム」の1つである。
この変化をもたらした要因とは何か―。間違いなく大きな要因の1つとなっているのが、
「1万円以下」という安価なメガネが生まれたことだろう。かつては3万円以上もしたメガネ。
それが今では1万円以下どころか5000円以下で購入できる店も多くなり、
ファッションに敏感な若者たちが気兼ねなくメガネを楽しむことができるようになった。
こうした1万円以下のメガネの製造を実現したのが、「メガネのユニクロ」とも呼ばれるメガネのSPA企業である。
その代表格といえるのが、「Zoff」を展開するインターメスティック、「JINS」のジェイアイエヌ、
そして「Owndays」のオンデーズだ。この3社では、1万円以下の商品に3~4つの価格帯を設けている。
メガネのSPA企業が登場したこの10年ほどで、変わったのはメガネへの認識だけではない。
メガネ業界自体も大きく変わった。かつて隆盛を誇っていた上場大手メガネチェーンが、
低価格メガネの余波を食らったのである。
業界最大手の三城ホールディングスは、2009年3月期には約32億円の純損失を計上。
そしてメガネスーパーに至っては、08年4月期から連続して大幅な最終赤字を計上し、
「継続企業の前提」に疑義が注記されるほどの危機的状況である。(中略)
・低品質から高品質への脱皮 値下げではなく、接客で勝負する
「かつて3万円以上だったメガネの平均単価は、現在2万4000円前後にまで下落した」(西木氏)ことが、
市場規模縮小の大きな要因と言える。しかし、平均単価を下げながらも業績を伸ばし続けている企業もある。
それが、先ほども紹介したインターメスティック、ジェイアイエヌ、オンデーズだ。(中略)
つい10年ほど前まで、高価格が当たり前だったメガネ業界。
しかし、異業種からの参入やSPA化によって大きく変わっている。
「視力矯正器具」としか捉えられていなかったメガネは、今やファッションアイテムへと変貌を遂げた。
西木氏はそんな状況の変化を、「“医療”から“衣料”へ。“見ること”から“見られること”へ」と表現している。
とはいえ、一筋縄ではいかないのがこの業界。「Owndays」では、「メガネ2本目以降は半額」という
サービスを行なっており、「30%のお客様が2本以上お買い上げになる」(田中修治社長)というが、
一般的にメガネを複数本数を持つという人は、まだそれほど多くはない。
さらに、「市場規模は今後も2%ずつ縮小していくだろう」(西木氏)と予測されるなか、
客単価の低下を組数の増加で補えるか否かは、大きな不安だ。
「ネクタイを変えるように、服装に合わせてメガネを毎日変える―」。
メガネ業界は、世の中にそんな価値観を植えつけることができるのか。
そのためには、消費者の意見を正確に汲み取り、それを瞬時に反映できる“SPAの真価”が、
より問われることになりそうだ。
(長文記事なので(中略)の部分はかなり略しました。是非ソース全文をご覧ください)
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