10/08/05 11:29:33
会社更生法手続中のPHS事業者ウィルコムの経営再建スキームが早くも修正を余儀なく
され、支援するソフトバンクが巨額の負担を背負うことになった。ソフトバンクは有望な高速
データ通信(XGP)事業会社に加え、既存PHS事業を行うウィルコム本体にも出資し、
新たに410億円の債務を引き受ける。ウィルコムの約400万契約者と次世代技術を最小限
の投資で取り込もうとしたもくろみは外れた。
ウィルコム既存事業も支援 ソフトバンク(8月2日)
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3月12日に企業再生支援機構が発表した支援スキームでは、ウィルコムを、巨額債務を
抱える本体と将来有望なXGP事業会社に分離。投資ファンドのアドバンテッジパートナーズ
(AP)がウィルコム本体の全株式を保有して経営再建を主導する予定で、ソフトバンクは
当初、ウィルコムから分離したXGP事業会社に3分の1を出資するだけのはずだった。
これによりソフトバンクは少額の支援で、XGP事業会社の運営に参画し、ウィルコム本体
のPHS利用者にもXGPサービスを提供しようと計画した。
しかし、微妙なバランスの支援スキームは「顧客保護」の原則を前にもろくも崩れた。管財
人らはPHS利用者保護のために通信会社の協力が不可欠と判断。APが策定した更生計画を
受け入れず、ソフトバンクにウィルコム本体への支援を求めていた。新たな支援体制では、
ソフトバンクはAPが保有するウィルコム株式を引き受けて、ウィルコムとXGP事業会社の
両方に出資。グループでウィルコム本体にほぼ100%出資する見通しだ。
ソフトバンクにとって410億円の債務返済は大きな誤算だが、「本体がダメになればXGP
も立ちゆかない」との判断から、苦渋の決断を強いられた。
2011年3月期第1四半期連結決算では、孫正義社長が過去最高益を更新したと強調。
4年前に2兆4000億円あった有利子負債も6月末で1兆5000億円に圧縮したと鼻高々
だった。しかし、「興味がなかった」(ソフトバンク関係者)ウィルコム全面支援の負担は
経営に重くのしかかる。
10月14日が会社更生計画の提出期限だが、XGP事業会社のもう一社の出資者は未定。
中国系通信機器メーカーなどが取りざたされるが交渉は難航しているもよう。ウィルコム再生
の行方はなお混沌(こんとん)としている。
ソース:SankeiBiz
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