10/07/27 23:16:05 EshCykZL
一応インドの惨状の記事
インドで生活をする私だが、ことあるごとに日本の友人などから「インドはIT大国だからそのヘンは進んでいるんでしょ」という、
お決まりの勘違い発言をされる。そのヘンとは、主にネット事情の事。どうやら「IT大国」と聞いて漠然と「=ネット事情が進んでいる、
快適」と思うらしいのだ。現実はというと、インドのネット環境は本当にひどい。首都に住む私のネットの速度は60kbps
(mbではない)に満たないのだ。日本では「ちょっとあり得ない速度」であろう。娯楽の少ないインドでの生活を日本の友達に
グチったりすると「最近『YouTube』にハマってるの。面白いよ、ヒマなら見てみて」と言われるのだが、こんなネット環境では
『YouTube』なんか見られたもんではないのだ。5分程の動画に20分くらいの時間をかけてダウンロードしたあげく、
エラーになったりするのがオチなのだから。
ケーブルだかツタだか何がなにやら!
そんなお粗末なネット事情の上、インドの仕事文化というのは、非常に大らかというか大ざっぱというか、日本人の几帳面さを
実感させてくれる国なのである。ほとんどのプロバイダは、個人宅にインターネット配線など行わず、タコ足配線状態。
日本の読者には想像がつかないかもしれないが、「専用配線をしてくれなければあなたの会社のネットは使わない!」と
強く言い張らない限りは、どこからかLANケーブルが延びに延びてきてモジュラージャックがいきなり窓から差し込まれる
のが、インターネットの「配線工事」である。つまり、縁もゆかりもない5人くらいのユーザが、どこかにある1台のモデムを
いつのまにか共有させられているのだ。
インドでは日本と違って固定IPアドレスが一般だが、プロバイダが同じIPアドレスを複数のユーザに配布する事も「普通」。
繋ぐと切れる、繋ぐと切れる、この繰り返しで最近ではすぐに「あ、同じIPアドレスの人が今、どこかでネット繋いでいるな」と
分かるのである。私がネットを繋ぐとどこかの誰かのネットが切れ、その誰かがネットを繋ぐと私のネットが切れるのだ。
大げさでなく、私は平均して5日に一度はプロバイダに文句の電話をしている。ちなみに電話して文句を言うとどうなるかと
言うと、違うIPアドレスをくれるのだが、それもまた、「今現在はネットに繋いでいない」他の誰かのIP アドレスである事は言わ
ずもがなである。そんな状況なので、私のIPアドレスも頻繁に変わっている。その他、「誰かがケーブルを200mも切断してしま
った(その目的は読者のご想像にお任せしよう)」などという理由でネットが1日繋がらないなど日常茶飯事であるし、
そこらへんの樹木の枝にバサっと掛けてあるだけだったりするケーブルにカラスがとまっていたりと、何かにつけ些細な原因で
いとも簡単にネットが繋がらなくなる。
URLリンク(www2.nttcom.co.jp)
単純に杜撰なだけだったかも