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谷垣氏質問 日本の未来なぜ語らぬ
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野田佳彦首相の所信表明演説に対する代表質問が始まった。谷垣禎一自民党総裁と
の初対決は、政権批判と言い訳に終始し、東日本大震災後の日本の未来像を競い合う
骨太の論戦には至らなかった。
久々の党首対決である。六月に菅直人前首相と谷垣氏との党首討論が行われているが、
代表質問での党首対決は震災後初めてだ。
ならばこそ、震災後の日本をどの方向に導くのか、国民の生活をどう立て直すのか
具体策を競い合ってほしかったが、党首同士らしい論戦からは程遠く、残念だ。
なぜそうなったのか。ここはあえて谷垣氏に苦言を呈したい。
首相は所信表明で、大震災からの復旧・復興を内閣の「最優先課題」と位置づけたが、
菅前内閣の下で復旧・復興の大幅な遅れが指摘されており、谷垣氏が民主党の政権を
担う能力や正統性を厳しく問いたい気持ちはよく分かる。
実際、自民党は復旧・復興をめぐり数々の議員立法提出や政策提言を行い、民主、
公明両党などとの協力で法律を成立させた。
復興の基本的な方針を定めた復興基本法や、国による原発賠償金の仮払い法、
がれき処理への国の補助率を上げる特措法などだ。
これらは自民党が長年政権を担当していた経験を生かしたものであり、腰の重い政府を
立法府が動かした成果と率直に評価したい。