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Ｏ104は独の新芽野菜が原因か
2011年 6月 6日 8:57 JST
【ハンブルク】ドイツ北部のニーダーザクセン州の農業省は5日、欧州などで広まっている
腸管出血性大腸菌Ｏ（オー）104がスプラウト（新芽野菜）から広まった可能性があると発表した。
同省によると、同州内のスプラウト農場のテストをしたところ陽性反応が出ており、
ここから出荷された野菜は感染者が食事をしたレストランに提供されていた。同省は記者会見で、
この農場の従業員1人がＯ104に感染しているとし、農場を閉鎖したことを明らかにした。
農業省はスプラウトだけでなくトマト、キュウリ、レタスも食べないように注意を促した。
ただ、このスプラウトが病気を発生させた大腸菌と同じ型かどうかについては、まだ試験の結果が出ていないとしている。
スプラウトの容疑が強まったが、ドイツ連邦政府はスプラウトが原因と結論付けるのは時期尚早だとし、
レタス、トマト、キュウリを生で食べないよう繰り返した。政府によると、これまでの調査では患者の95％までが
この三つの野菜うちのどれかを食べていたという。Ｏ104ではこれまでに1600人以上が感染し、22人が死亡した。
感染が最初に始まったと見られるドイツ北部の港湾都市ハンブルクでは消費者のレタス、トマト、キュウリ離れが
進んでおり、経済的な影響も出ている。これらの野菜はドイツのサンドイッチや、300年の歴史を誇る
フィッシュマルクト（魚市場）でのヘリング（ニシンの酢漬け）などシーフード料理に多く使われている。
ハンブルクは最初の患者が出たばかりでなく、症状の重い患者の過半数は同地から数百キロメートルの範囲内にいる。
保健当局者らは、5月初めのハンブルク港での記念式典に150万人も集まったことが感染を広める一因になったと
見ている。感染者は少なくとも12の国におり、ほぼ全ての人が何らかの形でドイツと関係している。