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イスラエルは直ちに拒否―1967年境界線のオバマ提案
2011年 5月 20日 9:33 JST
【ラマラ(ヨルダン川西岸)】オバマ米大統領は19日の演説で、中東・北アフリカの政変に対応する
新政策を打ち出し、この地域の民主改革勢力に対する支持と経済支援を約束した。
しかし演説が最も強い反応を引き起こしているのは、1967年の第3次中東戦争以前の境界線(国境)に沿って
パレスチナ国家を創設するという同大統領の提案部分だ。
1967年の境界線に基づくパレスチナ国家の創設案はパレスチナ紛争に対するオバマ大統領の最も重要な転換と
みられるが、イスラエル当局者は直ちにこれを拒否した。一方、パレスチナ指導者は、
オバマ大統領がイスラエルに入植活動の凍結を呼び掛けなかったと不満を漏らしている。
イスラエルのネタニヤフ首相は20日の訪米に先立ち声明を発表し、
「オバマ大統領の和平へのコミットメント(誓約)を評価する」としながらも、
2004年に米国がイスラエルに与えた過去のコミットメントも順守するよう期待していると述べた。
同首相は「これらのコミットメントはとりわけ、イスラエルが1967年の境界線に後退する必要はないとしている」とし、
「この境界線にまで退くと、防衛不可能だし、ユダヤやサマリア(いずれもヨルダン川西岸の地域を指すヘブライ語名)
といった主要なイスラエル人密集地が境界線の向こう側に取り残されてしまう」と述べた。
これに対し、アッバス・パレスチナ自治政府議長の側近によると、
同議長はオバマ演説を受けて、どう対応するか顧問たちと秘密協議中だという。
多くのパレスチナ人にとっては、オバマ大統領が1967年の境界線に基づいたパレスチナ国家創設を支持しても、
ほとんど慰めにはならない。パレスチナの交渉当事者は、オバマ大統領就任以来、米交渉担当者に対し、
こうした保証を繰り返し要求していたからだ。
米政府がこれに消極的だったことが、パレスチナ人が交渉テーブルに就くのを渋る要因の一つでもあった。