11/10/19 10:57:22.47
ようやく『戦争の変遷』を読了
主権国家が政治目的のために戦争をするというクラウゼヴィッツ的世界は近代の産物であり
古代中世近世現代の戦争をクラウゼヴィッツの視点から見るのは適切ではない
っていうことを一生懸命説明して
これからの時代は低強度紛争でありクラウゼヴィッツの戦争観がこの時代にそぐわない以上
クラウゼヴィッツの戦略観(ジョミニ等の近代戦略思想も)もまた捨てるべきである
っていうことを言っている
個人的には好きではない
冷戦の終盤やポスト冷戦期の軍事学史を研究する上での価値はあるかもしれないけど
戦略思想の古典としての価値は持ち得ないと思う
そもそも「戦略思想の古典」という地位を得ることを目的としてるわけではないから当然だけど
クラウゼヴィッツ批判の先行研究としての価値も一応付け加えておく
やっぱり思想や哲学みたいな観念的な世界に入り浸ったりタイタニック号を沈没させる方が好きだな