11/05/09 21:19:05.99
(11代)南雲忠一中将を再評価するスレ(奴)
スレリンク(army板)
(12代)南雲忠一中将を再評価するスレ(流)
スレリンク(army板)
(13代)南雲忠一中将を再評価するスレ(乎)
スレリンク(army板)
3:GF長官
11/05/09 21:25:05.84
[支隊スレ]
南雲忠一中将を再評価するスレ(仁)(5代目とは同名別スレ)
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【長官は】本日の南雲部隊司令部 1AF【無能だよ】
スレリンク(army板)
【艦攻雷装】本日の南雲部隊司令部 1AF【そのまま】
スレリンク(army板)
4:GF長官
11/05/09 21:27:56.92
初めての方へ
ここは「もし日本海軍の機動部隊指揮官がドラッカーの『マネジメント』を読んだら」
というスレではありません。
本編(発言者:GF長官)の構成は、
(改)スレの>>1~ 真珠湾攻撃編
>>478~ 印度洋機動作戦編
(伊)スレの>>109~ コロンボ攻撃の章
>>497~ 兵装転換の章
(呂)スレの>>90~ 仮想戦記の章
>>528~ ツリンコマリ攻撃の章
>>780~ 艦隊防空の章
(波)スレの>>358~ 人事考察の章
>>588~ 珊瑚海海戦編
(仁)スレの>>53~ MO作戦発動の章
>>355~ 祥鳳沈没の章
>>726~ 第五空襲部隊の章
(保)スレの>>172~ 夜間攻撃隊の章
>>445~ 索敵考察の章
>>709~ 空母決戦の章
5:GF長官
11/05/09 21:29:45.97
(部)スレの>>397~ 筑摩一号機検証の章
>>653~ 零戦最強伝説の章
(止)スレの>>157~ サッチウィーブ誕生の章
>>350~ 帰って来た!空母決戦の章
(千)スレの>>205~ 敵情不明の章
>>613~ 翔鶴被弾の章
(利)スレの>>92~ <回想>印度洋機動作戦の章
>>464~ 長波輻射の章
(奴)スレの>>313~ 翔鶴また被弾の章
>>527~ 翔鶴復旧の章
(流)スレの>>218~ 日本海軍建艦史の章
>>331~ 第一次世界大戦の章
(乎)スレの>>202~ ドッガー・バンク海戦の章
>>558~ 誘出作戦考察の章
戦史検証が中心なので、雑談は支隊スレへどうぞ。
6:GF長官
11/05/09 21:31:06.62
[MI作戦の作戦目的]
「ミッドウェー」島作戦に関する陸海軍中央協定
一、作戦目的
「ミッドウェー」島ヲ攻略シ、同方面ヨリ来襲スル敵国艦隊ノ機動ヲ封止シ、兼ネテ我ガ作戦基地ヲ推進スルニ在リ
二 略
三、作戦方針(1~3は略)
4、海軍ハ有力ナル部隊ヲ以テ攻略作戦ヲ支援擁護スルト共ニ、反撃ノ為出撃シ来ルコトアルベキ敵艦隊ヲ捕捉撃滅ス
第一機動部隊の任務は「ミッドウェー島航空兵力の無力化」と「米空母部隊の捕捉撃滅」です。
7:GF長官
11/05/09 21:32:24.16
[MI作戦の作戦日程]
6月4日(N-3日)第二機動部隊、ダッチハーバー空襲
ミッドウェー島攻略部隊、敵哨戒圏(600浬)内に突入
6月5日(N-2日)第一機動部隊、ミッドウェー島空襲
6月6日(N-1日)第一機動部隊、情勢に変化なければ敵艦隊出撃に備えつつ、
ミッドウェー島攻撃を続行
6月7日(N日) ミッドウェー島攻略部隊上陸
第一機動部隊、上陸支援
(註)第一機動部隊のミッドウェー島空襲は、当初N-3日の予定だったが、出撃が遅れたためN-2日となった。
8:GF長官
11/05/09 21:34:06.97
[ミッドウェー海戦戦闘経過](6月5日三空母被弾まで)日本時間
(日出0152時・日没1543時)
0130 第一次攻撃隊発艦(指揮:友永丈市大尉)零戦36・艦爆36・艦攻36(計108機)
上空警戒機・索敵機も発進(利根四号機は遅延し、0200発進)
0220「敵情特ニ変化ナケレバ第二次攻撃隊ハ第四編成(指揮官加賀飛行隊長)ヲ以テ本日実施ノ予定」
(南雲長官・第二次攻撃隊のミッドウェー再空襲を予令)
0234 PBY、南雲機動部隊を発見、触接開始
0334 第一次攻撃隊、ミッドウェー島攻撃開始
0400 「第二次攻撃ノ要アリ」(友永隊長、再攻撃要請)
0405 ミッドウェー島基地からの敵機第一波来襲(TBF6機・B-26 4機) 0415に終了
0415「第二次攻撃隊本日実施、待機攻撃機爆装ニ換ヘ」(南雲長官・雷装から爆装への兵装転換を下令)
0440「敵ラシキモノ一○隻見ユ」(利根四号機から0428時の報告・敵艦隊発見)
0445「敵艦隊攻撃準備、攻撃機雷装其ノ儘(ソノママ)」(南雲長官・雷装復旧を命令)
0453 ミッドウェー基地からの敵機第二波来襲 (SBD16機・B-17 15機・SB2U11機)0540に終了
0506 第一次攻撃隊帰投開始(対空戦闘中のため上空待機)
0509「敵ノ兵力ハ巡洋艦五隻・駆逐艦五隻ナリ」(利根機・続報)
0520「敵ハソノ後方ニ空母ラシキモノ一隻ヲ伴ウ」(利根機・敵空母発見)
9:GF長官
11/05/09 21:35:29.07
0530「直チニ発進ノ要アリト認ム」(山口少将・即時発進の意見具申)
0537 第一次攻撃隊収容開始(0617終了)
0555「収容終ワラバ一旦北ニ向ヒ、敵機動部隊ヲ捕捉撃滅セントス」
(南雲長官、第二次攻撃隊をもって敵空母を攻撃することを明示)
0618 敵空母から敵機来襲(ホーネット第八雷撃中隊 TBD15機)0637終了
0640 同(エンタープライズ第六雷撃中隊 TBD14機)0700終了
0713 同(ヨークタウン第三雷撃中隊 TBD12機)
0722 同(エンタープライズ第六爆撃中隊 SBD31機)
0723 加賀被弾
0724 赤城被弾
0725 同(ヨークタウン第三爆撃中隊 SBD15機)
蒼龍被弾
10:GF長官
11/05/09 21:37:06.76
Q1.事前の索敵計画(七線一段索敵)は、索敵軽視ではないのか(その1)
A1.当時の日本海軍では、重視でも軽視でもなく、標準である。
(註)「当時の聨合艦隊戦策では、索敵は一段索敵とすることが定められており、二段索敵を実施することに
改められたのは、昭和18年5月のことである」 (『歴史群像(55)日米空母決戦ミッドウェー』)
Q2.事前の索敵計画は、索敵軽視ではないのか(その2)
A2.真珠湾でもインド洋でも珊瑚海でも、二段索敵は実施されていない。
そもそも、二段索敵そのものがミッドウェー海戦の戦訓から生まれたものである。
(註)二段(多段)索敵という方法自体は、開戦前から考えられていた。
「偵察が大事であるということは私自身もこれを痛感し、昭和2,3年ころ、初めて航空界に身を投じた時、
第一に選んだ研究課題が"航空機による敵情偵知"であって、各種索敵法というものを考え出した元祖が
私であったといっても過言ではないと思う」 (『聨合艦隊』草鹿龍之介/著)
11:GF長官
11/05/09 21:38:28.55
Q3.事前の索敵計画は、索敵軽視ではないのか(その3)
A3.索敵機の数を増やすことは万能の解決策ではない(収容の手間)
(註1)艦上機(九七艦攻・二式艦偵等)の場合、収容の際、風上に立たなければならない。
珊瑚海海戦一日目(昭和17年5月7日)、艦隊針路と風向が逆だったために、攻撃隊収容時に
反転しなければならず、 その結果敵空母との距離を詰められず、薄暮攻撃になってしまった。
(註2)水上機(九四水偵・零式水偵等)の場合、着水した機体を揚収しなければならない。
艦隊の行動が止まってしまい、敵潜水艦の格好の標的となる。
(註3)母艦が対空戦闘中の場合、帰艦した索敵機は上空待機を強いられる。
ミッドウェー海戦では、利根四号機が0730頃に自艦上空に帰投したが、防空戦闘及び三空母
被弾の混乱から、収容したのは0847時になった。
(註4)索敵機の中には、機位を失い不時着する機体が出るおそれもある。
「インド洋作戦で起きたある不運な出来事のため、偵察に必要最小限度以上の兵力を割くことを、
南雲およびその幕僚はためらうようになっていた。索敵機が機位を失し、そのために母艦が無線
封止を破って電波を出し、艦隊の位置を敵に暴露することになったからである」
(『ミッドウェーの奇跡』GordonPrange/著・千早正隆/訳)
12:GF長官
11/05/09 21:39:32.81
Q4.事前の索敵計画は、索敵軽視ではないのか(その4)
A4.索敵機の数を増やすことは万能の解決策ではない(誤報の増加)
索敵機を増やせば、敵情報告も増加するが、同時に誤報が含まれる恐れも大きくなる。
(註)珊瑚海海戦一日目(昭和17年5月7日)では、20機以上の索敵機を出したが、最初に
入ったのが誤報(油槽船を空母と誤認)だったため、攻撃隊が空振りに終わった。
同海戦二日目では、わずか7機の索敵機だったのにも関わらず、正確な敵情報告のため、
攻撃隊は会敵に成功した。
13:GF長官
11/05/09 21:40:27.33
Q5.0415時、南雲長官が兵装転換を命じたのは何故か(その1)
A5.0400時、友永大尉より「第二次攻撃ノ要アリ」と要請があった。第一次攻撃隊長が「効果不十分」
と判断したのだから、再攻撃が必要なのは当然である。
(参考)「日本海軍には、第一線下級指揮官の判断を尊重する伝統があった」
(『太平洋戦争航空史話』秦郁彦/著)
Q6.0415時、南雲長官が兵装転換を命じたのは何故か(その2)
A6.0405時から、南雲機動部隊はミッドウェー基地航空隊の攻撃を受けている。同島航空兵力は未だ
健在であり、速やかにこれを壊滅させなければならない。
(註)「この攻撃によって、ミッドウェーに対する第二次攻撃の必要性についてのすべての疑問が解消した。
いったいこれらの飛行機はどこから飛来したのか。南雲にとっては、もはや確認する必要はなかった。
ミッドウェーから来たことは明らかだった」 (『逆転』WalterLord/著・実松譲/訳)
14:GF長官
11/05/09 21:41:25.00
Q7.0415時、南雲長官が兵装転換を命じたのは何故か(その3)
A7.味方攻略部隊は、すでに前日からミッドウェー島の敵哨戒圏(600浬)内を進撃中である。
輸送船団に損害が生じては作戦全体に大きな支障をきたす。敵基地制圧が急務である。
(註)「聨合艦隊命令は敵艦隊撃滅を第一順位としていたが、同命令はまた機動部隊によるミッドウェー空襲を
6月5日と特に指令していた。もし我が機動部隊が計画通りミッドウェーの航空兵力を無力化しなかった場合
には、空襲の二日後に予定されている上陸作戦は猛反撃を受け、全攻略作戦は重大な支障を受けるであろう」
(第一航空艦隊先任参謀・大石保中佐)
15:GF長官
11/05/09 21:42:54.95
Q8.0415時、南雲長官が兵装転換を命じたのは何故か(その4)
A8.0130時から発進した索敵機(巡航速度120節・進出距離300浬)は、2時間半あれば索敵線先端に到達する。
(最も遅い利根四号機でも0430頃)
0415の時点で報告がないということは、南雲機動部隊の半径300浬内に敵艦隊は存在しない可能性が高い。
よって、ミッドウェー島再空襲を優先すべきである。
(参考1)昭和19年6月19日マリアナ沖海戦1日目について。
「0730第一段索敵機、概ネ端末ニ達シタル時機、攻撃距離内ニ他ノ母艦群ヲ 認メザリシヲ以テ、
一航戦第一次攻撃隊ヲ発進セリ」 (『戦史叢書(12)マリアナ沖海戦』)
小沢長官もまた、索敵機が索敵線先端に到達した時点をもって、「他に敵空母群は居ない」と判断している。
南雲長官の兵装転換下令は、決して「航空戦の素人」だからではない。
(参考2)昭和17年5月8日珊瑚海海戦2日目について。
索敵機が米機動部隊発見を報告したのは、側程に入ってから約20分経過した時点に相当。
よって、南雲長官の決断は「時期尚早」という評価も成立する。
16:GF長官
11/05/09 21:43:48.67
[補足1]兵装転換評(国内)
(1)『戦史叢書(43)ミッドウェー海戦』(防衛庁防衛研修所戦史室)
「第一機動部隊は0405ころから防空戦闘を開始した。この戦闘中南雲長官はミッドウェー島再攻撃を決意し、
艦内で雷装して待機していた艦攻の兵装を爆装に換えるよう命じた。
ところが敵水上部隊発見に伴い、南雲長官はこれが攻撃を企図し、0445『敵艦隊攻撃準備、攻撃機雷装其ノ儘』
と下令した。
この命令に『其ノ儘』(そのまま)という字句を使っているところでも判るとおり、同長官は兵装転換に長時間を要する
ことや、30分前兵装転換を下令してから防空戦闘が続いたことなどから、爆装への転換作業はほとんど進んでおらず、
簡単に雷装に復旧できると判断したのである」
17:GF長官
11/05/09 21:44:49.66
(2)『ミッドウェー』(淵田美津雄・奥宮正武/共著)
「第二次攻撃隊をミッドウェー基地に向けるって、もう命令が出たのか?」
「イヤ、いま司令部で話し合っているのを艦橋で聞いてきました」
「だって、またインド洋のときみたいに、出たあとで偵察機から"敵艦見ユ"と来るかも知れんぜ」
「イヤ、しかし偵察機は、もう全部、とうに索敵線の前端まで行きついた時刻なのに、報告がありませんから、
攻撃圏内には敵艦隊はおらんと判断されていますよ」
「そうか、しかし魚雷を抱いているんじゃないか?基地攻撃はちょっと困るね」
「ええ、それでいまから、陸用爆弾に積みかえろって命令が出るんですよ」
「いやあ、それは大変な騒ぎだ。それに、もうそろそろ敵の陸上機が来るころだぜ」
このとき司令部はすでに、第二次攻撃隊をミッドウェー攻撃に振り向けることに一決していた。
18:GF長官
11/05/09 21:45:27.81
(3)『写真太平洋戦争』(第3巻) (光人社NF文庫)
「南雲長官は、最初に兵装転換を下令してからまだ30分しか経っていないので、艦攻の大部分はまだ雷装のまま
だろうと考えた。しかし兵装転換というのは、外すのは簡単なもので、たちまちカタンと外してしまう。問題は装着に
時間がかかるのだ。したがって全機の魚雷がすでに外されて、格納庫内で爆装作業が始まっていた」
19:GF長官
11/05/09 21:46:14.12
(4)『歴史群像(55)日米空母決戦ミッドウェー』(学研)
「第一機動部隊司令部にとっては、これはミッドウェー島の航空戦闘能力は未だ健在で、今なお脅威となり得ることを
示しており、15分前に友永大尉機から送られてきた報告が正しいことを裏付けるものとなった。
この時点では、敵艦隊出現の兆候は聨合艦隊及び軍令部の対敵情報でももたらされていない。
また、発進させた索敵機はまもなく索敵線の先端にたどり着く頃だが、いまだに敵発見の情報がないということは、
敵空母の攻撃圏内に第一機動部隊が存在しないことを示してもいた」
20:GF長官
11/05/09 21:47:38.42
[補足2]兵装転換評(海外)
(1)『ニミッツの太平洋海戦史』(ChesterWilliamNimiz/著・実松譲 冨永謙吾/共訳)
「この時機(米空母の攻撃隊発進)までの南雲提督の作戦は、見事な慎重さで実施された。
彼の得た敵情報告からは、海上兵力による抵抗は予期されなかったが、ミッドウェー攻撃には使用可能な飛行機の
半分だけを発進させ、その残りは魚雷を装備、万一米艦隊が出現した場合の戦闘に備え、飛行甲板上に待機させて
いた。
午前7時、ミッドウェー攻撃から帰艦した攻撃隊指揮官は、ミッドウェーに対し第二次攻撃の要ありと進言した。
その直後に行われたミッドウェー基地機による雷撃は、この意見具申を裏書きするように思われた。
このときまでに、南雲部隊の巡洋艦搭載機はすでに二時間から二時間半の索敵を続けており、少なくとも200浬の
索敵線に達しているように考えられた。いまや米艦隊に対する警戒を緩めても、安全であるように見えた。
いずれにせよ、ミッドウェー攻撃隊は間もなく帰投し、補給を必要とするであろう」
(註)「午前7時」は、日本時間0400時。
「ミッドウェー攻撃から帰艦した攻撃隊指揮官」は、友永大尉の無電を指す(戦闘経過参照)
21:GF長官
11/05/09 21:49:29.44
(2)『太平洋戦争アメリカ海軍作戦史』(SammuelEliotMorison/著・中野五郎/訳)
午前7時(0400時)、彼(南雲長官)はミッドウェー島空襲を終わったばかりの攻撃機隊指揮官友永大尉から
「ミッドウェー島に対しては第二次攻撃の要あり」という電報を受け取った。
その十分後に、ミッドウェー島から出たアメリカ軍爆撃機の来襲があったが、これは友永海軍大尉の具申した
意見を裏書きするものであった。
これに基づいて日本機動部隊指揮官南雲海軍中将は、7時15分(0415時)に彼にとって致命的となった決定をした。
すなわち彼は敵軍の水上部隊に対して即時待機の姿勢にあった攻撃機隊93機の「準備を解いた」のである。
すると7時28分(0428時)に至り、遅れて発進した巡洋艦利根の飛行機から電報が受領され、これで情勢は忽ち
一変した。この電報を受けた当初、南雲海軍中将はこの敵艦隊を処理しなければならぬと考えた。しかしこの報告は、
敵の航空母艦に関して何らの暗示もない漠然としたものであったから、同中将は彼の麾下の攻撃飛行隊の急速兵装
転換を取り消すことを至当とは考えなかった。
15分間熟慮して7時45分(0445時)決心を変えた。すなわち彼は直率部隊に対して、
「敵の艦隊に対する攻撃実施を準備せよ。爆弾装備に変更未済の攻撃機に搭載の魚雷はそのままに残せ」と信号した。
恐らくは当時、彼は珊瑚海海戦における原忠一海軍少将の大失策、すなわち航空攻撃隊の大部分を油槽艦に向けて
無駄に費やしたことを想起したのであろう。
そのため2分後に、利根機に対して「艦種知らせ。触接を持続せよ」と無電で指令した。
利根機の操縦士は、8時20分(0520時)に「敵ハ航空母艦ラシキモノ一隻ヲ伴フ」と報告した。
彼の計画していた攻撃隊はすでに編成を解かれていたし、その麾下の各航空母艦の飛行甲板は、ミッドウェー島から
刻々帰還してくる飛行機のために取り片付けておかねばならなかった。
彼は航空母艦間の戦闘において達成すべきものを、与える側ではなく、受ける側に立たねばならなかったのである。
これは何たる重大な運命の破局であったろう!
(註)( )内は日本時間。戦闘経過参照。
22:GF長官
11/05/09 21:50:28.38
(3)『空母ヨークタウン』(PatFrank/著・谷浦英男/訳)
「多くの著述家が、これ(兵装転換)を取り返しのつかない大失策であり、 おそらく日本に敗戦をもたらした
大錯誤だったと強調している。
そういうことにつながるとしても、その時点においては、これは妥当な決断 だったと言える。
ミッドウェーを再攻撃しなければならないのは明白だった。
現にたった今、 ミッドウェーからやってきた飛行機隊が、南雲自身の乗艦を攻撃したばかりである。
一方、索敵機が付近の海域に敵水上艦隊を発見したという徴候は全くない。
南雲長官は、正当な決断である、と判断した。
ミッドウェーに第二次攻撃をかけることは決して賭けではない。
第一波は間もなく帰投して、発進して行く飛行機と交替する。 第一波は着艦するやいなや爆弾と魚雷を
搭載して、 索敵機が敵の艦隊を 発見したなら、いつでも発進できるように待機するだろう。
客観的に見れば、これは論理的な決断だったと言える」
23:GF長官
11/05/09 21:51:25.69
(4)『ミッドウェーの奇跡』(GordonPrange/著・千早正隆/訳)
「南雲のこの決定は、その後に激しい批判の的となった。高い外野席からの結果論からみれば、南雲のこの決定は
重大なミステークであったと思う読者は、きわめて多いかもしれない。が、著者は草鹿や源田と同じく、当時の情況
からして南雲の決定は妥当なものであったと信ずる者である。
ミッドウェーを攻撃した友永が再攻撃の必要があると意見を具申したこと、
ミッドウェー基地の航空部隊がまだ攻撃を続けていること、
彼がもっとも信頼している源田が同意したこと、
南雲は彼自身の常識に基づいて決定を下したからである。
しかも、その前日に東京から『わが企図が敵に察知された兆候全くなし』という電報を受信していたのである
南雲のこの重大な決定の是非を判断するには、彼が赤城の艦橋でその決定をした当時の状況を見なければならない。
その決定は少なくとも、敵艦隊の配備および能力を知ることなくして為されたものであった。とすれば、それは指揮上の
失策ではなく、情報上の失策と看なすべきであった。
『知っていれば怪我はない』との古諺とは逆に、南雲は知らなかったために大怪我をした、と言ってよいであろう」
24:GF長官
11/05/09 21:52:34.64
Q9.0530時、南雲長官が山口少将の意見具申を採用しなかったのは何故か(その1)
A9.0530頃B-17が二航戦を撮影した写真がある。それによれば甲板上には攻撃隊は整列していない。
この状態から発艦準備を完了させるには40分は必要。現実的に即時発進は不可能である。
(註1)写真については、『歴史群像(55)日米空母決戦ミッドウェー』(学研)p64、p136
『写真太平洋戦争第3巻』(光人社NF文庫)p190を参照のこと。
(註2)よく見ると、蒼龍飛行甲板艦尾付近に1機・飛龍飛行甲板中央付近に1機確認できる。
おそらく直衛の零戦と思われる。
(註3)「攻撃機などの兵装が完備していても、これを格納庫から飛行甲板に揚げ、攻撃隊の発進準備を完成する
のにはまず40分は必要であろう」 (『戦史叢書(43)ミッドウェー海戦』)
蒼龍(0521~0524時におけるB-17の攻撃。艦尾に1機確認できる)
URLリンク(ja.wikipedia.org)
飛龍(後部甲板に「ヒ」の識別記号。飛行甲板中央に1機確認できる)
URLリンク(ja.wikipedia.org)
25:GF長官
11/05/09 21:54:22.60
Q10.0530時、南雲長官が山口少将の意見具申を採用しなかったのは何故か(その2)
A10.第二次攻撃隊の制空隊(零戦)のほとんどは、母艦直衛に上がって対空戦闘中である。
護衛なしの艦爆隊で敵空母を攻撃しても、戦果は期待できない。
(参考1)珊瑚海海戦一日目には、護衛なしの薄暮攻撃を実施した。(編成は艦爆12・艦攻15の計27機)
しかし、米戦闘機の奇襲に遭い、未帰還機9(艦爆1・艦攻8)の損害を出した。
薄暮ですら、この大損害なのだから、昼間攻撃では到底有効な打撃は与えられないだろう。
During these battles, it became clear that attacks without fighter escort amounted to suicide.
これらの戦闘(珊瑚海海戦)を通して、護衛なしの攻撃隊は結局自殺行為になることが明らかになった。
(『Grumman F4F Wildcat』Coral Sea)
URLリンク(users.skynet.be)
米側の認識も同じである。
(参考2)ミッドウェー海戦において、単独で南雲機動部隊に攻撃してきた米空母雷撃隊は壊滅した。
護衛なしの攻撃に躊躇したのは、間違ってはいない。
(註)VT-8(ホーネット) 15機中全機撃墜
VT-6(エンタープライズ)14機中10機撃墜
VT-3(ヨークタウン) 12機中10機撃墜(2機未帰還)
計41機中35機撃墜。
(参考3)0530時点での米空母情報は、利根四号機の「ミッドウェーヨリノ方位10度・240浬」(0428時発信)のみ
であり、 実際の位置より北へ100浬近くずれている。よって、即時発進しても会敵できない恐れが大である。
26:GF長官
11/05/09 21:55:38.41
[補足3]第二次攻撃隊の兵装状態(推定)作業はすべて格納庫内
一航戦(艦攻隊) 二航戦(艦爆隊) 備考
0130 雷装 空装? 第一次攻撃隊発進
0415 転換作業開始 爆装開始 兵装転換命令(一航戦は雷装から爆装へ)
(二航戦は陸用爆弾装備開始)
0445 復旧作業開始 転換作業開始 一航戦は未換装機の爆装作業中止
爆装転換済みの機体は雷装復旧開始
二航戦は陸用爆弾を通常爆弾へ換装開始
0530 復旧作業途中 転換作業途中? 二航戦は陸用爆弾と通常爆弾の混載状態?
山口少将、即時発進の意見具申
0723 復旧作業途中 転換作業完了 三空母被弾
27:GF長官
11/05/09 21:56:38.59
(1)「空装」とは、魚雷も爆弾も装備していない状態。
(2)一航戦が雷装待機なのは、事前のGFの指示によるもの([補足4]参照)
(3)二航戦が空装なのは、インド洋作戦時の戦訓によるもの。
「(第二次攻撃隊の)二航戦の艦爆は、一航戦同様に対艦装備で待機していたとも言われているが、最近の米側の
研究では爆装がなされていない状態で格納庫内にあったともされる。これはインド洋で攻撃準備中に敵艦隊を発見
して雷爆換装に追われた戦訓を踏まえて、状況を見極めた上で敵情がはっきりするまでは、あえて艦爆隊の準備を
しなかったのではないかと考えられる」 (『歴史群像(55)日米空母決戦ミッドウェー』)
28:GF長官
11/05/09 21:57:31.65
Q11.第一次攻撃隊収容より、第二次攻撃隊発進を優先させるべきだったのでは(その1)
A11.第一次攻撃隊は0500時過ぎから帰投を始めていたが、母艦が対空戦闘中であったため、上空待機を
強いられていた。速やかに収容しなければ、燃料切れで不時着する機体が生じる恐れがあった。
Q12.第一次攻撃隊収容より、第二次攻撃隊発進を優先させるべきだったのでは(その2)
A12.第一機動部隊の任務は「ミッドウェー島航空兵力の無力化」である。
この後のミッドウェー島再空襲、及び攻略部隊の上陸支援のためにも、母艦兵力を減少させる
わけにはいかない。
29:GF長官
11/05/09 21:58:43.42
Q13.第一次攻撃隊収容より、第二次攻撃隊発進を優先させるべきだったのでは(その3)
A13.第一機動部隊の任務は「米空母部隊の捕捉撃滅」である。
0530時点で、発見した敵空母は一隻のみ。新たな空母が別の場所で発見された場合、第三次攻撃隊を
編成する上でも、母艦兵力を少しでも確保しておきたい。
(参考)海外の評価
「南雲としてはそのような意見具申(山口少将の即時発進)を必要としていなかった。真珠湾の勝利者である彼(南雲)
以上に航空攻撃の奇襲性と迅速性の価値を認識している者はなかったと言ってよい。が、彼は山本に対し、天皇に対し、
更に祖先の神霊に対して責任を負っている幾千の将兵の生命をその手中に預かっていた」
「南雲は理論的には、非難の余地のない作戦決定をしたのであったが、それが皮肉なことに裏目に出たのであった。
南雲は彼が戦闘の主導権を失っていたことに気づかなかったが、彼が入手していた情報を見る限り、彼がそのことに
気が付かなかったことを非難する理由は見出し難い。
だからこそ、彼にはパニックに陥り、中途半端の兵力で敵艦隊の攻撃に向かわす必要性がなかったのであった」
(『ミッドウェーの奇跡』)
30:GF長官
11/05/09 22:00:13.37
Q14.南雲長官は米空母が付近に居る可能性を考えていなかったのか。油断し過ぎではないか。
A14.考えてはいたが、A7の理由から、敵空母所在の「確証」がない限り動けない事情があった。
敵空母所在の「兆候」のみでは、ミッドウェー島再空襲の方を優先したいという考えだった。
「このとき南雲長官は大した逡巡もなく(ミッドウェー島再空襲の)決断を下している。
が、ここで読者諸氏は疑問を浮かべられるであろう。米空母部隊の所在に、ここまできても気を遣わなかったのか
という当然の疑問である。
敵機動部隊に対する配慮は、当たり前のことながらあった。ただ何度も書くように
『味方の輸送船団は休むことなく前進を続け、ミッドウェー島に近づいているであろう』
という焦慮が、絶えず南雲長官以下各幕僚の頭から離れず、思考の弾力を奪っていた。
草鹿参謀長の言う『二兎を追うわずらわしさ』である。
もし、それなりの処置をとって敵空母部隊に出合えばよい。が、遭遇することなく無駄な時間と兵力を費やし、
空からの援護なしに味方輸送船団を裸でミッドウェー島に近づけ、作戦を根底から崩してしまうようなことが
あってはならない。
そういう思いが片時も離れない。責任の重圧から来るその感情は、恐怖にさえ似ていた」
(『ミッドウェー戦記』亀井宏/著)
31:GF長官
11/05/09 22:01:23.51
Q15.山本GF長官は敵空母撃滅優先を指示していたはずだが、南雲長官に伝わってなかったのか。
(その1)
A15.南雲長官は、GFの作戦方針を正しく理解していたと思われる。
現に、0520時の敵空母発見の報告を受けて、0530時には敵艦隊に対する第二波準備を下令し、
0555時には「敵機動部隊ヲ捕捉撃滅セントス」と敵空母撃滅を優先することを明示している。
(参考)
(1)珊瑚海海戦1日目には、索敵機が油槽船を空母と誤認し、攻撃隊が空振りに終わり、その後の作戦に
大きな支障をきたした。
(2)珊瑚海海戦では、敵空母2隻を撃沈破したにも関わらず、MO作戦は失敗に終わった。
「敵空母を全滅させても、味方攻略部隊が上陸できなければ、作戦は失敗である」
(3)0530の発令とは、
「発:機動部隊指揮官」「宛:機動部隊」「本文:艦爆隊二次攻撃準備 二五○粁爆弾揚弾」
収容した友永隊(第一次攻撃隊)の艦爆隊(一航戦)に対艦装備を施し、第二次攻撃隊発進後、
すぐさま第二波として敵空母に向かわせることを企図したもの。
32:GF長官
11/05/09 22:02:45.87
Q16.山本GF長官は敵空母撃滅優先を指示していたはずだが、南雲長官に伝わってなかったのか。(その2)
A16.雷装待機中の第二次攻撃隊は「最強編成」である(板谷制空隊・江草艦爆隊・村田雷撃隊)
新任の友永大尉に基地制圧を任せ、真珠湾以来の熟練指揮官を敵空母撃滅用に残していたというところから、
南雲長官が米空母撃滅の方を重視していたことがうかがえる。
(註)板谷茂少佐(赤城)真珠湾攻撃では第一次攻撃隊制空隊長。
江草隆繁少佐(蒼龍)真珠湾攻撃では第二次攻撃隊艦爆隊長。「艦爆の神様」インド洋作戦で8割超の命中率。
村田重治少佐(赤城)真珠湾攻撃では第一次攻撃隊雷撃隊長。「雷撃の神様」
「まことにこの三人の指揮官は、この舞台ではベストワンのトリオである。そして彼らに続く
搭乗員は、すべて一騎当千の精鋭で、かけ値なしに当時日本海軍のベストワンの編成である。
もしこれでスポーツのように国際競技が行われるものとしたら、金メダルは確実である。
南雲中将は、米空母群は近くに居ないと一応は判断しているが、それでも万一に備えて、このように
敵空母群攻撃の最良編成で待機させたのである」 (『ミッドウェー』淵田・奥宮/共著)
「(第二次攻撃隊の)パイロットたちはぶらぶら歩きながらくつろぎ、待機していた。こんなに数多くの
優秀なパイロットをこのように待機させておくのは、なんだか無駄遣いのように見えた。
しかし、南雲は艦隊の安全を希望していた。
誰でも動かない島を攻撃できるが、動きまわる艦船を攻撃するには伎倆が必要である。だが、見込み
がなくても米艦隊の出現の恐れがある限り、南雲は使用できる優秀な搭乗員を待機させておきたかったのだ」
(『逆転』WalterLord/著・実松譲/訳)
33:GF長官
11/05/09 22:03:43.64
[補足4]第二次攻撃隊雷装待機について
(1)雷装待機は事前にGFより厳命されていた。
「ミッドウェー攻撃ノ間、母艦搭載機ノ半数ハ、敵艦隊ノ出現ニ備ヘテ艦上待機ヲ行フ
対敵艦隊攻撃待機ハ、第一編制(指揮官 赤城飛行隊長)トスル」(『戦史叢書』MI作戦要領)
(2)雷装待機に対する反論(『ミッドウェーの奇跡』より)
「山本長官が兵力の半数を、敵の空母部隊に備えるよう望んでおられることは、南雲長官もその幕僚も
よく承知していた。事実、情況の許す限りそうしていた。
が、敵のミッドウェー基地の航空兵力が我々に対して攻撃を開始し、敵の空母部隊がまだ発見されない
情況では、居るのか居ないのか分からない敵に対して、その兵力の半数を無期限に放置しておくのは、
前線の指揮官としてほとんど耐えられないことであった」 (草鹿龍之介少将・一航艦参謀長)
「そのような考えにこだわると、適当な敵が発見されない限り、攻撃兵力の半数が有効に使われないこと
になる。情況によって決定はなされなければならない」 (源田実中佐・一航艦航空甲参謀)
34:GF長官
11/05/09 22:04:37.35
Q17.『第一航空艦隊戦闘詳報』の「経過概要」では、0428時送信の利根機敵艦隊発見電は
0500時受信となっているが、戦闘経過では0440時受信としているのは何故か。
A17.0445時の換装中止命令と矛盾するから。
0500時受信の場合、情勢に何の変化もないのに、いきなり換装中止命令を出したことになる。
兵装転換の中止を命ずる限りは、その前に何らかの敵情の変化が入ったはず。
0445時の発令自体が虚偽とする説もあるが、0447時の無電を米側が傍受した記録が残されている。
(『歴史群像ミッドウェー』より)
(註1)『戦闘詳報』の出典は、『記録ミッドウェー海戦』(澤地久枝/著)
または、「国立公文書館 アジア歴史資料センター」のホームページより
URLリンク(www.jacar.go.jp)
【レファレンスコード】C08030023900(11/54)
(註2)0447時の無電とは、
「発:機動部隊指揮官」
「宛:利根四号機」
「本文:タナ一、艦種確メ触接セヨ」
つまり、南雲長官が利根四号機に「艦種を確認せよ」と命ずる以上、0447時以前に利根機からの
敵艦隊情報を赤城が受信していたことになる。
35:GF長官
11/05/09 22:05:06.32
以降は珊瑚海海戦編テンプレ
[珊瑚海海戦要図] 日出は0420時、日没は1614時(日本時間)
□■ラバウル
□□□
□□□□□□□ □□ ソロモン諸島
□□ □□
□□□□ □□ □□
□□■ラエ □□ □□ □□
□□□□□ □□ ■ツラギ
□□□□□□□ ジョマード水道 □□□ガダルカナル島
□□□■□□□□ ↓ ルイジアード諸島
ポート □□□□■ □ □■ □ ■ロッセル島 □
モレスビー サマライ デボイネ
□
□□ 珊 瑚 海
□□
□□■クックタウン
豪□□
州□□ ニューカレドニア
□□□■タウンスビル □□
□□□□ □■ヌーメア
□□□□□□
36:GF長官
11/05/09 22:05:32.34
[MO作戦日本側編成]
<南洋部隊>第四艦隊司令長官・井上成美中将
(1)MO機動部隊(第五戦隊司令官・高木武雄中将)
[主隊](高木中将直率)
第五戦隊 重巡「妙高」「羽黒」
第七駆逐隊 駆逐艦「曙」「潮」
[航空部隊](第五航空戦隊司令官・原忠一少将)
第五航空戦隊 空母「瑞鶴」「翔鶴」
第二十七駆逐隊 駆逐艦「有明」「夕暮」「白露」「時雨」
[補給隊] 給油艦「東邦丸」
37:GF長官
11/05/09 22:06:14.95
(2)MO攻略部隊(第六戦隊・五藤存知少将)
[MO主隊](五藤少将直率)
第六戦隊 重巡「青葉」「衣笠」「加古」「古鷹」
空母「祥鳳」
駆逐艦「漣」
[ポートモレスビー攻略部隊](第六水雷戦隊司令官・梶岡定道少将)
第六水雷戦隊 軽巡「夕張」
駆逐艦「追風」「朝風」「睦月」「望月」「弥生」「卯月」
敷設艦「津軽」
掃海艇「第二○号」
輸送船12隻
[掩護部隊](第十八戦隊司令官・丸茂邦則少将)
第十八戦隊 軽巡「天龍」「龍田」
水上機母艦「神川丸」「聖川丸」
特設砲艦「日海丸」「京城丸」「勝泳丸」
特設掃海艇2隻
(3)ツラギ攻略部隊(第十九戦隊司令官・志摩清英少将)
第十九戦隊 敷設艦「沖島」
駆逐艦「菊月」「夕月」
特設掃海艇2隻
特設特務艇2隻
特設駆潜艇2隻
輸送船2隻
38:GF長官
11/05/09 22:07:06.82
[珊瑚海海戦米側編成]
第17任務部隊(フランク・フレッチャー少将)
[第2群]攻撃隊(トーマス・キンケード少将)
重巡「ミネアポリス」「ニューオリンズ」「アストリア」「チェスター」「ポートランド」
駆逐艦「フェルプス」「デューイ」「ファラガット」「エールウィン」「モナガン」
[第3群]支援隊(ジョン・クレース英少将)
重巡「オーストラリア」(豪)「シカゴ」
軽巡「ホバート」
駆逐艦「パーキンス」「ウォーク」
[第5群]航空部隊(オーブレイ・フィッチ少将)
空母「ヨークタウン」「レキシントン」
駆逐艦「モリス」「アンダーソン」「ハマン」「ラッセル」
[第6群]補給隊(ジョン・フィリップス大佐)
油槽船「ネオショー」「ティッペカヌー」
駆逐艦「シムス」「ウォーデン」
[第9群]索敵隊(ジョージ・デーボン中佐)
水上機母艦「タンジール」(PBY12機)
(註)フレッチャー少将はヨークタウン坐乗、フィッチ少将はレキシントン坐乗
この他に、ポートモレスビー及び豪州の陸軍航空隊が加わる。
39:GF長官
11/05/09 22:08:08.54
こちらは士官用テンプレ。過去スレの内容をまとめたものです。
<攻撃前日の敵情判断>
Q18.6月4日に輸送船団が攻撃を受けながら、なお奇襲が成立すると見込んでいた南雲司令部
の判断は甘かったのではないか。
A18.企図漏洩をうかがわせる情況は以下の三点。
①第二機動部隊による、ダッチハーバー空襲(0040時)
スレリンク(army板:259番)
②攻略船団の被発見(0615時)と被攻撃(1330・2354時)
スレリンク(army板:258番)
③南雲機動部隊が、敵哨戒艇による触接を受ける(1630・2354時)
スレリンク(army板:230-231番)(敵信傍受)
スレリンク(army板:251-252番)(1630時)
スレリンク(army板:254番)(2354時)
スレリンク(army板:256-257番)
6月5日0000時点での情勢判断
スレリンク(army板:260番)
①~③によりハワイから米空母が出撃してきても間に合わないと思われる。
スレリンク(army板:274番)
6月5日0130時に友永隊を発進させても、基地が空の公算大である。
スレリンク(army板:275番)
しかし発進時間や編制を変更する時間の余裕はない。
スレリンク(army板:276番)
スレリンク(army板:306番)
奇襲成功の見込みは甘かったが、現実問題として他に方法はなかったのではなかろうか。
スレリンク(army板:279-280番)
40:GF長官
11/05/09 22:09:17.40
<索敵>
Q19.ミッドウェー海戦における第五索敵線(77度)の筑摩一号機の行動について、
(甲)米機動部隊の航路上を通過しながら、雲上飛行だったため発見出来なかった。
(乙)途中で米艦爆(SBD)と遭遇し、交戦しがら報告しなかった。
A19.筑摩一号機(機長・都間信大尉・筑摩飛行長)の行動は謎が多く、断定は出来ないが、
(甲)について、
索敵計画線を見れば、筑摩一号機は米機動部隊(TF16)航路上を通過している。
スレリンク(army板:437番)
雲上飛行は、都間大尉自らが認めている。
スレリンク(army板:398番)
予定通りに飛行していれば、同機は0320頃、左手方向・約23浬に米空母を発見できたはず。
スレリンク(army板:437-439番)
米側の記録によれば、当時米空母上空の天候は良かった。
スレリンク(army板:454番)
この状況で索敵機から視認できないのは不自然と思われる。
仮に雲上飛行をして、雲下の米艦隊を発見できなかったとしても、米海軍のレーダーが筑摩一号機
を捕捉するはず。史実でもエンタープライズのレーダーが利根四号機を発見している。
スレリンク(army板:534番)
米戦史にその記録が見られないことからも、筑摩一号機は規定の索敵線を外れて飛行していたのでは
ないかとも考えられる。
41:GF長官
11/05/09 22:10:14.37
(乙)について、
日米双方の公刊戦史に該当の記録は見られない。
スレリンク(army板:456-457番)
日本側では『実録太平洋戦争』(秦郁彦/著)に、
スレリンク(army板:400番)
米側では『空母ヨークタウン』(PatFrank/著・谷浦英男/訳)に見られる。
スレリンク(army板:458番)
秦氏の著述は『空母ヨークタウン』を出典としているのだろう。
しかし同書の記述だけでは、筑摩一号機と交戦したとは断定できない。
スレリンク(army板:459番)
更にヨークタウンSBDの索敵圏から考えると、仮に筑摩一号機と接触したとしても、
それは復路(0430時以降)になり、0415時の兵装転換下令には影響しない。
スレリンク(army板:466-468番)
また、筑摩四号機(第六索敵線・54度)と遭遇した可能性もある。
スレリンク(army板:469番)
よって、都間大尉の責任にすることは過早であると考えられる。
42:GF長官
11/05/09 22:18:41.63
テンプレ終了
なんで南雲スレなのに、第一次大戦の話をしてるかって?
それは・・・えーと・・・話せば長くなるので(ごにょごにょ)
いい加減言い訳ネタも尽きてしまった。
南雲長官の肖像といえば、wikiのいかめしい正装姿が有名ですね。
南雲忠一
URLリンク(ja.wikipedia.org)
しかし、英語版wikiには若かりし頃の提督のお姿が・・・
Chuichi Nagumo
URLリンク(en.wikipedia.org)
大正14年というと、38歳、中佐時代ですね。
ていうか、誰?
ていうか、髪ふさふさだし。
南雲長官の笑顔をとらえた貴重な一枚かもしれない。
43:名無し三等兵
11/05/09 22:25:05.48
マジで誰だこれw世界のなべあつ太らせたみたいになってんじゃねぇかw
44:名無し三等兵
11/05/09 23:34:24.73
この頃には将来の自分が南洋の島嶼で自決する運命だ等とは夢にも思って居なかったろうなあ
45:名無し三等兵
11/05/10 09:35:44.51 Pc+1FenQ
ミッドウェーで海の藻屑となっていればまた違った評価があっただろうに
46:名無し三等兵
11/05/10 09:40:09.73 78QAOkcA
南雲さん小沢、栗田とは仲良かったんでしたっけ?
47:名無し三等兵
11/05/10 12:51:28.42
そいえば、長官さん。
MI作戦で攻略予定だったキューア島ってどの辺なのかわかりますか?
あの位置がよくわからない
48:名無し三等兵
11/05/10 14:33:18.96
ミッドウェーの時、アメ公の方は空母を輪形陣で守ってたんだよね
それに比べトンマ南雲ときたら・・・
49:名無し三等兵
11/05/10 14:54:41.31
>>47
キューア環礁はミッドウェーの西北60浬にある。
N-1日にキューアを攻略して水上機母艦が水上機隊を展開し、ミッドウェー攻略を支援する予定。
またミッドウェー島攻略後は、ウェーク島で接収した機械とアメリカ人技術者が飛行場の急速設営にあたる予定とあるので、もしかしたらブルドーザーが投入されたかもしれない。
50:名無し三等兵
11/05/10 15:30:42.64
>>49
サンクス
という事はあのkure atollの事か?
これやっぱりキューアだったのか
51:名無し三等兵
11/05/10 17:20:59.49
現在ではキューアじゃなくてクレ環礁て言い方が一般的だね。
作戦時に飛龍から九七艦攻が爆撃したとか、英語版wikiにもあるけど。
位置はミッドウェーから55mile(88㎞)か。
52:名無し三等兵
11/05/10 17:56:26.38
海軍軍楽隊
URLリンク(age2.tv)
53:名無し三等兵
11/05/10 18:09:56.30
↑グロ注意
54:名無し三等兵
11/05/10 21:29:49.91
お前ら、前スレ埋めてからにしろよ。
55:名無し三等兵
11/05/15 08:41:43.29
次スレたてるのが早すぎるんだよ
56:名無し三等兵
11/05/15 21:56:38.89
>>39
>しかし発進時間や編制を変更する時間の余裕はない
日本出発前の打ち合わせで、1AFの出発が1日遅れると判明した時点で、
輸送船団の参謀から、「敵基地を攻撃する前に敵哨戒圏に入れというのか?」という話し出てた。
6/4に輸送船団が発見され、6/5黎明にミ島基地の航空機がカラになる(奇襲空振り)危険性は、
5月下旬に想定できるのに、当日まで放置されていたのはなぜ?
「発進時間や編制を変更する時間の余裕はない」のではなく、
そういう想定を最後まで放置していたから、余裕がなくなったのではないか?
GFがタイムスケジュールを変更するのが、そりゃ良策だろう。
ただし、1AF側が、前日に輸送船団発見される可能性を踏まえ、
発見された場合とされない場合で、別建ての作戦を準備すべきだったのではないか?
そういう作戦準備は、GFから具体的に指示されない限りは、1AFは準備しないものなのか?
57:名無し三等兵
11/05/16 02:12:34.10
何で6/4に輸送船団が発見されると、6/5黎明にミ島基地の航空機がカラになる(奇襲空振り)
に繋がるんだ?
ミ島基地は索敵とレーダーで友永隊の接近を察知したから、所在機を退避させたのに。
58:名無し三等兵
11/05/16 21:56:25.99
>>57 南雲シンパのGF長官、
>6/4に輸送船団が発見されると、6/5黎明にミ島基地の航空機がカラになる(奇襲空振り)
の部分を認めてる。(>>39)
>6月5日0130時に友永隊を発進させても、基地が空の公算大である。
>> 仮に南雲機動部隊が発見されていなくても、攻略部隊が発見されたことは確実なのだから、
>> 当然ミッドウェー基地航空隊は翌朝(6月5日黎明時)から出撃し、船団を攻撃することは必至。
>>
>> となると、0130時に攻撃隊を発進させるという当初の計画では、「空っぽの基地」を叩くことに
>> なる(日出は0152時。>>6)
>> >>53の通り、攻撃の主目標は「敵飛行機」だったはず。
>> これでは、最初から「第二次攻撃ノ要アリ」確定ではないか!
59:名無し三等兵
11/05/17 08:03:28.23
URLリンク(img.chan4chan.com)
60:名無し三等兵
11/05/17 16:31:55.31
>>59閲覧注意
見ないほうがいい…
61:GF長官
11/05/18 21:52:56.50
スレリンク(army板:683番)の続き
栄えある第一次派遣の伊30潜も、この難所を乗り越えて往路を完遂したのですが、
「(ロリアン)入港時はまだドイツの戦局にも余裕があった時期ということもあり、
盛大な歓迎を受け、艦長以下幹部はベルリンに招待され、下級士官と下士官
乗員はパリを見学している」 (『日本海軍の潜水艦』)
訪独の目的は技術交換であり、
日本からは航空母艦、九三式魚雷、潜水艦自動懸吊装置の資料を、
ドイツからは潜水艦用電波探信儀、急降下爆撃機用照準器、魚雷艇用ガソリン
エンジン等が提供された。
中でも伊30潜にはエニグマ暗号機10基が搭載されており、本来はペナン出港後
内地に向かう予定だったのを、兵備局長の独断で急遽シンガポールに立ち寄って
陸揚げすることになり、10月13日の早朝投錨し、暗号機引渡しの後、1600時に
出港、直後に触雷沈没したという経過です。
62:GF長官
11/05/18 21:56:24.05
>>61の続き
なんと驚くべきことに、「味方の機雷に触れてしまって」です。
「その後に悲劇が起きる。出港後まもなく機雷に触れてしまうのである。
信じられぬことに機雷原の掃海水道の情報が伊30潜にもたらされていなかった。
触雷後、前部に水柱が上がり艦はたちまち前方に傾き沈没した。
この事故による戦死者は下士官・兵14名であった」
まだ港外に出る前だったこともあり、潜水艦長・遠藤忍中佐以下士官は全員無事
だったのが、せめてもの幸いと言えるでしょう。
詳しい原因は記されていませんが、シンガポール入港自体が予定外の行動で
あったため、通常の入港手続きが間に合わず伝わらなかったのではないかと
考えられます。
63:GF長官
11/05/18 22:15:16.79
>>43 ですよねー、本職も最初に思い浮かびました。>世界のなべあつ
>>44 全く。空母なんて自分とは無関係と思っていたでしょうねぇ
>>45 まぁ、日本人の人物評価は”死に際”で左右されますからなぁ
>>46 さぁ? あまり聞いたことはありませんが、
「昭和19年4月、東京へ出張の途中、細萱中将はサイパンに立ち寄って
南雲・角田の両中将に会っている。おそらくクラスとして会った者の最後で
あろう。
三人は水交社で久しぶりに酒盃をあげた。南雲中将も心よく酔って、得意の
”ハワイ海戦”を詠い込んだ自作の山頭節を歌った。角田中将は相変わらず
元気いっぱいで頭の真ん中まで禿げた額を染めて呑んだ」(『悲劇の南雲中将』)
とあるので、角田少将とは仲良かったかも。
両提督と言えば、戦後病床の小澤を栗田が訪ねた時、小澤は栗田の手をとり
涙したという話が残っていますね。
艦隊司令長官の重責は、当人にしか分からないものがあるのでしょう。
64:GF長官
11/05/18 22:20:39.43
>>47 キューア島に関しては、>>49の通りですが、概略図はこんな感じ。
[ミッドウェーとハワイ諸島の関係](『戦史叢書(43)ミッドウェー海戦』p65)
キューア
■ ミッドウェー
■
レイサン
■
フレンチフリゲート礁
■
カウアイ
■
■
オアフ
65:GF長官
11/05/18 22:39:45.93
>>48 米海軍の輪型陣は渡洋進攻作戦計画以来の伝統ですな。
>>49 そうですね。
>もしかしたらブルドーザーが投入されたかもしれない。
速やかに滑走路を修復して、航空隊を進出させるには必要ではないかと。
>>53 デスラー機雷だ!
>>54 埋まりました。お待たせしました。
>>55 すみません。最近仕事が忙しいので、余裕のあるうちにと思って立てたのですが・・・
>>57 テンプレの通り(>>58)ですが、
6月4日輸送船団被発見→6月5日黎明から基地航空隊が船団攻撃に向かうだろう
→友永隊が到着する頃には基地が空→奇襲空振り
レーダーの有無に関係なく、奇襲成立の公算は薄いということです。
>>60 了解、前方ニ連繋機雷堰アリ、各艦ハ「スプーン・バウ」ヲ装着セヨ
66:GF長官
11/05/18 23:38:51.47
>>56 有難うございます。
テンプレは当スレの生命でありますので、ご意見大歓迎であります。
まず、公刊戦史で経過を確認しておきますと、
「この打ち合わせ(5月25日)において、第一機動部隊は出撃準備が間に合わないため、
ミッドウェー攻撃開始を一日遅らせるよう、聨合艦隊に申し入れた。
聨合艦隊はやむを得ずこれを承認したが、月齢などの関係からN日(攻略予定日)は
延期しなかった」(p121)
なお「準備が間に合わなかった」とは、「部品が間に合わなかった」とのことです。
本職はN日も一日遅らせるべきだったとの意見ですが、GFに駄目と言われては仕方ない。
月齢が理由になっていますが、一日程度で劇的に変わるものでもないし、実際は作戦規模が
大きいので、各部隊への通達が間に合わない等の事情からでしょう。
67:GF長官
11/05/18 23:40:20.47
>>66の続き
すでに先遣部隊は出撃していますし、この打ち合わせ後数日で各部隊も出撃予定なので、
それを一日延期させるとなっては、相当の混乱が予想される。
>>62の通り、直前になって変更すると、平時には考えられないような凡ミスが生じるもの。
「そのため攻略部隊の船団などは、ミッドウェー空襲開始前に同島飛行哨戒圏に突入し、
敵哨戒機に発見される公算が大きくなった」(p121)
問題はこの部分ですね。
ミッドウェー島空襲前日にならないと分からないことではなく、出撃前から十分に予想
できる事態であった。
ならば、何らかの対処をするべきではなかったのかとのご指摘です。
68:GF長官
11/05/18 23:41:54.10
>>67の続き
まずGFはどう考えていたのか。
「聨合艦隊は、この船団等の発見が敵艦隊の誘出に役立つものと考えた」(p121)
なるほど。南雲機動部隊相手だと逃げ出してしまうかもしれないけれど、
輸送船団相手なら、弱腰の米空母もノコノコと出て来るかもしれない。
まぁ、これはこれで良いとは思いますが、懸念されるのは機動部隊の方。
作戦目的(>>6)にある通り、「ミッドウェー島航空兵力の無力化」は果たせるのか。
69:GF長官
11/05/18 23:43:03.12
>>68の続き
「しかし船団発見のためミッドウェーにある敵部隊に警報を与え、N-2日(6月5日)朝
第一機動部隊が同島を攻撃する際、敵航空兵力は出動中の公算が大きかったが、
前記の第一機動部隊の攻撃計画説明から見て、少なくとも第一機動部隊はその点に
関する考慮がなかったように思われる」(p121)
(註)前記の第一機動部隊の攻撃計画説明とは、
「第一機動部隊は、N-2日(6月5日)黎明、ミッドウェーの北西ないし北250浬
から空襲する。第一目標は所在飛行機の撃滅である。
情況によりミッドウェーに対し、第二次攻撃を実施する。
N-1日(6月6日)にも再空襲し、N日(6月7日)上陸作戦に協力する」(p119)
第一目標が「所在敵飛行機」のはずなのに、出動中では撃滅できない。
つまり、相当の確率で「第二次攻撃ノ要アリ」になることは予想できた。
70:GF長官
11/05/18 23:44:36.10
>>69の続き
「なお第一機動部隊は、ミッドウェー攻撃開始がN-2日となったので、その前日に
船団部隊に敵哨戒機に発見される公算が大きくなったが、なお奇襲が成り立つもの
として、新事態に応ずる攻撃計画の変更を行わなかった」(p165)
これは失策と言わざるを得ない。
では、当の輸送船団はどう思っていたのか。
「近藤長官(近藤信竹中将・攻略部隊指揮官)は、第一機動部隊の空襲開始が
一日遅れたのに伴い、26日その変更を知らせるとともに、上陸は予定どおり
決行すべきことを麾下に命じた。
白石参謀長(白石萬隆少将)は、N-3日(6月4日)船団部隊が最初に敵に発見
される公算が大きくなったが、これに対しては大した不安を感ぜず、むしろ敵艦隊
誘出に役立つと考えた。
また攻略作戦中、敵艦隊が出現することとなったとしても、第一機動部隊が簡単に
片付けてしまうだろうと、その点もほとんど心配していなかったと回想している」(p175)
こちらも、あまり深くは考慮されていなかったようですね。
71:GF長官
11/05/18 23:46:36.75
>>70の続き
ただ「では、どうすれば良かったのか」と問われると、良い対案が思い浮かばないのが
現状です。この件に関しては、もう少しじっくり考えてみたいので、とりあえずは保留と
いうことでご了承下さい。
このような認識の違いが生じる原因を考察してみますと、
そもそも、南雲司令部にとって「ミッドウェー島の航空兵力無力化」は一撃のみで
達成すべきものではなく、作戦日程にある通り、6月5、6日の二日間で敵航空機
を撃滅すれば良かったのです。
ところが、我々がこの計画を見て引っかかるのは、
奇襲不成立は再攻撃要請につながり、そこから兵装転換の混乱が生じるから。
72:GF長官
11/05/18 23:48:18.69
>>71の続き
前スレでも指摘しましたが、
スレリンク(army板:627番)
現場での指揮を後知恵を加えて論評するのは反則だと思いますけれども、
作戦立案に関しては、それをしても構わないと考えています。
故に、>>56様の主張には賛同できる。
>発見された場合とされない場合で、別建ての作戦を準備すべきだったのではないか?
その根本にあるのは、「おそらく米空母は出て来ないだろう」との見込みでは
なかったかと。吉岡参謀の回想にそれがよく表れています。
73:GF長官
11/05/18 23:49:05.48
>>72の続き
「敵空母はニ、三隻がハワイにあるものと考えて作戦を開始すれば、間違いない
と判断していた。関心はむしろ敵空母の数や所在ではなく、ミッドウェー攻略を
知って、果たして敵空母が反撃に出て来てくれるかどうかであった」(p251)
念の為、付け加えておきますが、
仮に基地が空だったとしても、ミッドウェー空襲が無駄になるとは考えません。
対空砲陣地の制圧や、基地施設の破壊も「基地航空兵力の無力化」に間接的に
寄与できるからです。
問題はやはり、敵空母出現の時機にかかってくるでしょう。
74:名無し三等兵
11/05/19 08:49:31.72
>>71
輸送船団が前日に発見される前提で、どうすれば良かったのか、例えば。
●「第一次」ミ島攻撃隊の爆撃目標を、ピンポイントで絞る(航空用ガソリンタンク・滑走路の徹底的破壊)
ガソリンタンクが燃えてしまえば、当面は敵機は出撃できないわけだしね。
復旧に数日かかるぐらい滑走路が破壊できれば、B-17等の再出撃は一時的に止められるが。
80番などを使って、どこまで滑走路に大穴を多数空けられるか、だが。
●ミ島攻撃隊の発進時間を2時間繰り上げ、黎明爆撃(敵機発進前)とする
潜水艦の敵情連絡で、哨戒機発進時刻は、6月上旬に1AFも掴んでるわけだしね。
史実より50浬手前での発進になるから、攻撃隊収容のため、もっとミ島側に接近するとか、
正規状態じゃなくて燃料満載で発艦させる等の工夫は必要になってくるだろう。
夜間に発艦・編隊を組むための技量は必要だが、復路は障害がない。
75:名無し三等兵
11/05/19 17:48:19.12
>>71
>そもそも、南雲司令部にとって「ミッドウェー島の航空兵力無力化」は一撃のみで
>達成すべきものではなく、作戦日程にある通り、6月5、6日の二日間で敵航空機
>を撃滅すれば良かったのです。
二日間でやれば良かったと言うけど、行わなかった事で何か不都合な事が発生したら、
「第一次攻撃後、即に第二次攻撃を発進を慣行すべきだった。
弱腰で臆病な南雲はまだ近海に居もしない『幻の米空母』を求め彷徨っていた。
実際に現場で戦っている攻撃隊からの連絡では『第二次攻撃ノ要アリ』と要請を受けているのに、である。
このような決断をした理由は米艦隊との決戦思考に囚われていたからであり、米軍のような柔軟で合理的な発想が欠落していたからである。
現場や部下の声すら耳に聞き入れない南雲という人間性も大きく問題であり、司令官のとしての最低限の資質すら備わっていないと言わざるを得ない。
第二次攻撃を実行していればミ島は無力化され、史実のような事態にはならなかっただろう。」
とかなんとか今頃言っているのだろう?
76:名無し三等兵
11/05/19 21:32:48.43
>>74
まず空襲当日黎明の輸送船団の位置を確認してみよう。
次にミ島基地航空隊は、索敵用のカタリナと船団攻撃用にB-17は夜明け前に発進してるが、B-26や単発機はレーダーが友永隊を捕促するまで離陸していない(これらの発進は0300~0315)。
また当時の日本空母機は、距離250浬で発艦し200浬で収容はできても、300浬で発艦し250浬で収容するような事はしない。
むしろ未帰還を減らそうと、できる限り距離をつめようとしてるし、珊瑚海での薄暮攻撃を見ても夜間に編隊で300浬先に進出できるか疑問。
因みに友永隊は普通に、高角砲陣地や格納庫や滑走路に攻撃している。
思うに南雲は無理な変更で攻撃隊に危険を負わせたりするより、初撃が仮に不充分でも第2次攻撃以降でジックリやる方針だろう。
だいたい>>74を実行して解決策になるようには見えない。
77:名無し三等兵
11/05/19 21:40:34.07
占領後速やかに滑走路を復旧して日本軍が利用する予定なのに、復旧を妨害する位滑走路を破壊しようなんて方針はとらんだろ。
だいたいそれが可能なら、ガ島でカクタス空軍も行動不能にできてるだろうに。
78:名無し三等兵
11/05/19 22:19:29.80
97艦攻の爆撃過荷の航続距離1076浬だから、作戦行動半径が1/3として、360浬弱はいける。
99艦爆の正規状態の航続距離が795浬だから、作戦行動半径1/3で264浬。
「当時の日本空母機は、距離250浬で発艦し200浬で収容はできても」の部分は
99艦爆の正規状態の航続距離を前提にすれば正しい。
ただし。99艦爆の正規状態の燃料って、満載1000L前提じゃないよな。
仮に正規状態723Lと仮定して計算した燃費が2.03km/L。
正規状態だと、翼内タンク満載らしいが、機内燃料タンク満載ではないらしい。
従って、300浬での発艦/225浬での収容は、99艦爆の燃料の積み方次第で十分可能。
往路が巡航160節だから飛行1.875時間、復路は1.40時間、ミ島上空で0.5時間。
空母群が25節でミ島に3時間接近する計算ならね。
動く空母相手の珊瑚海海戦とは違い、ミ島基地は動かない。
艦攻隊には航法士がいるし、月夜で天測航行可能。
79:GF長官
11/05/19 22:30:11.81
>>74 意見具申感謝します。
ただご指摘の点では、過去スレの内容と大差ないような・・・
>●「第一次」ミ島攻撃隊の爆撃目標を、ピンポイントで絞る(航空用ガソリンタンク・滑走路の徹底的破壊)
敵航空基地を空襲する場合、攻撃目標の優先順位は
(1)敵航空機の撃破
(2)対空砲陣地の制圧
(3)航空施設・滑走路の破壊
なぜ南雲司令部が奇襲にこだわったかと言えば、(1)を主目的としたから。
敵戦闘機はともかく、高高度を飛行するB-17は零戦でも撃墜は困難ですし、
出来る限り「地上撃破」したいもの。ところが、輸送船団が前日に発見されるとの
前提では、これまた実現は難しい。
80:GF長官
11/05/19 22:32:15.86
>>79の続き
ならば次に「ガソリンタンクや滑走路を破壊すれば・・・」と考えるのは筋が通って
いますが、現実的ではありません。
在地・在空の敵戦闘機を排除した後、次に脅威となるのは対空砲火です。
公刊戦史にも「敵の対空砲火は熾烈をきわめ、高角砲射撃は一斉射十発に及び、
その精度はきわめて優秀であった。そのため攻撃隊は多くの被弾機を出し、
艦攻1乃至2機がこれにより撃墜された」(p301)とあります。
これらを放置して、攻撃目標をタンク等に「ピンポイントで絞る」ことは難しいでしょう。
もちろん史実の友永隊もそのあたりは十分に考慮されており、高角砲陣地、燃料槽、
飛行艇格納庫、滑走路等に目標を割り振っていますね。>>76の通りです。
81:名無し三等兵
11/05/19 22:32:20.27
ミ島基地の航空打撃能力を奪おう、というのに、復旧を妨害する位滑走路を破壊しようなんて方針はとらん、
となると、ますますミ島基地の航空用ガソリンタンクを破壊して、
敵機の次なる発進を阻止する手法が大本命になるね。
そうして、敵の目(哨戒機)と、攻撃手段の発進を阻止できれば、
高角砲陣地、格納庫、滑走路、敵司令部等の破壊なんて十分に後回しにできるわけなんだし。
ミ島基地で、第一次攻撃隊に対し、どれを攻撃目標に破壊しろ、って命令を起草するのは、
GFじゃなくて、1AF、恐らく航空参謀の仕事だよな?
前日まで病床だった源田は「多少」情状酌量するにせよ、
航空乙参謀、および先任参謀と参謀長は「おざなりな仕事」したな、というところだろう。
82:GF長官
11/05/19 22:34:35.22
>>80の続き
>ミ島攻撃隊の発進時間を2時間繰り上げ、黎明爆撃(敵機発進前)とする
こちらもテンプレと>>76にある通りで、
100機以上の大編隊を夜間発進、空中集合、進撃させることは難しいのでは?
前日の情勢判断から鑑みて、やむを得ない計画変更というのなら分かりますが、
出撃前から想定した計画がこれでは、不安が残りますね。
83:GF長官
11/05/19 22:37:08.61
>>75 ですよねー 実はテンプレ(>>22)にもあるのですが、
>ミッドウェーに第二次攻撃をかけることは決して賭けではない。
>第一波は間もなく帰投して、発進して行く飛行機と交替する。 第一波は着艦するやいなや爆弾と魚雷を
>搭載して、 索敵機が敵の艦隊を 発見したなら、いつでも発進できるように待機するだろう。
これが大正解だったんじゃないかと。
個人的には0415時の兵装転換下令ではなく、0445時の雷装復旧下令が
問題だったのではと考えています。
インド洋での戦訓にあるように、とにかく兵装転換というのは時間がかかる。
故に一度下令したら、最後までその方針を貫き通し、再換装は絶対に行わない。
つまり爆装転換を開始したら、たとえ敵空母発見したとしても続行して、第二次
攻撃隊でミッドウェー再空襲させる。
入れ替わりに収容した友永隊に雷装を施し、敵空母攻撃隊として発進させる。
これで良かったんじゃないかなぁ・・・
84:GF長官
11/05/19 22:39:00.59
>>76 いつも有難うございます。
今回の件で回答を保留にしているのは、>>56様の指摘を頂戴した時、最初に
思い浮かんだのが「ウェーク島攻略作戦との比較」だったからです。
ともに空母部隊による攻略支援作戦だし、米空母部隊と会敵する可能性もあった。
しかも「空母戦の専門家」と評される山口少将が単独指揮した作戦でもある。
そこから何かヒントが得られるのではないかと考えています。
対案は見つからないかもしれないけれど・・・
ただ最近仕事の都合で、図書館に行く時間が確保できないので、今後の宿題と
させて頂きます。
85:GF長官
11/05/19 22:39:43.05
>>77 そうなんですよね。普通の敵基地空襲なら、滑走路破壊は重要な目標と
なるはずですが、MI作戦では攻略後すぐに味方航空隊が進出予定だったため、
出来るだけ無傷のまま残しておきたいという事情があった。
>なお奇襲が成り立つものとして、新事態に応ずる攻撃計画の変更を行わなかった」(>>70)
「おいおい、それは無理があるだろ」と思わずツッコんでしまいそうな南雲司令部の
”甘い”情勢判断も、このあたりに原因があったのではないかと。
仮に基地が空だったとしても、滑走路破壊を第一順位にはしたくないと考えていたの
かもしれませんね。
86:GF長官
11/05/19 22:47:46.58
>>62の続き
前スレ埋まりました。
毎度脱線続きなので、スレ艦位の測定を。
現在、珊瑚海海戦編の途中で第一次海戦史となっているのは、
空母戦と水上砲戦との共通点(相違点)を検証するため。
南雲長官が空母戦を指揮する時、水雷屋出身の経歴が具体的にどんな
障害となるのだろうか。
とりあえずミッドウェー海戦編に入る前に、同海戦の懸案事項を一通り
おさらいしておきたいというのが、当スレの基本方針であります。
前スレでは、ジュットランド海戦直前特集と題して「第二次ヤーマス砲撃」
について、途中まで進んでいました。
それでは、今スレもいってみよー!
87:GF長官
11/05/19 22:53:34.75
[北海要図]
■スカパ・フロー
□□
□□□□
□□■クロマティ スカゲラック海峡
□□ ←モーレイ・ファース
□□□□□□
□□□□■アバディーン □□ ユ
□□□ □□ ト
□■ロサイス □□ ラ
□ ←ファース・オブ・フォース □ □□ ン
□□■エジンバラ ホーンリーフ □□ ド
□□□□□□ □□ 半
□□□□□□□ □□ 島
□□□□□□■ハートルプール □□
□□□□□□■ウィットビー ヘルゴランド島 □□
□□□□□□□■スカボロー □ ■ □□
□□□□□□□□□ ドッガー・バンク □□
□□□□□□□□□ □□□□□
□□□□□□□□□□ □■□□□□□
□□□□□□□□□□■ヤーマス □□(ヴィルヘルムスハーフェン)
□□□□□□□□□□■ローズトフト □□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□ □□□□□□□□□□□
□□□□□□□□■ハリッジ □□□□□□□□□□□□□
(ロンドン)■□□ □□□□□□□□□□□□□□□□
88:GF長官
11/05/19 23:03:04.67
>>87の続き
第二次ヤーマス砲撃の資料はこちら。
Bombardment of Yarmouth and Lowestoft
URLリンク(en.wikipedia.org)
なお明日は新入社員歓迎会のため、お休みです。
次回は土曜日に。
酒を飲む奴は新入社員だ、
飲まない奴はよく訓練された新入社員だー ノシ
89:名無し三等兵
11/05/19 23:20:04.52
黎明爆撃だとすると、昼間爆撃とは違って、迎撃機がどれだけ上がってくるかビミョー。
(パイロットの練度次第だからね)
そういう暗い時間帯に高射砲打つにしたって、レーダー照準がなければ、命中精度は明らかに下がる。
夜間発進、空中集合させるのは難しいだろうが、
そのリスクを賭けるだけのメリットは黎明爆撃に十分ある。
高角砲陣地、燃料槽、飛行艇格納庫、滑走路等、「既に4つ」以上分散してるのが大問題。
高角砲陣地と燃料槽、この二つに絞るべき。
90:名無し三等兵
11/05/19 23:38:58.77
ま、攻撃目標の割り振りはともかくとして、
100機以上の大編隊で夜間発進が可能なのかについて、全く答えられていないんだが。
難しいとは具体的に何を指して難しいと言っているのか。
空中集合が難しいから各隊バラバラに進撃することになるということなのか。
空中衝突事故が起こるかもしれないということなのか。
航法が困難なので、はぐれる機体が出て来るということなのか。
抽象論でなく、具体的に答えてもらいたいものだな。
>高角砲陣地と燃料槽、この二つに絞るべき。
おや、確か貴君は以前にカタリナの発進を阻止すべく黎明に飛行艇を叩くべし
と言ってなかったかw
91:名無し三等兵
11/05/19 23:48:43.79
>>89 全くビミョーな提案だな。
>そういう暗い時間帯に高射砲打つにしたって、レーダー照準がなければ、命中精度は明らかに下がる。
そういう暗い時間帯に滑走路上(格納庫内)の敵航空機を爆撃するにしたって、レーダー照準がなければ、命中精度は明らかに下がる。
で、第二次攻撃ノ要アリですか?
で、事前の打ち合わせで南雲司令部がこんな提案をして承諾されるとでも?
92:名無し三等兵
11/05/20 00:07:09.27
対空砲なら、夜間でも照明弾とか打ち上げればいいんじゃね?
ミッドウェーに探照灯はあったのかな?
別に敵機を撃墜しなくても、照準を狂わせればいいんだし
水平爆撃の艦攻隊ならまだしも、そんな暗い時間帯に艦爆隊がどうやって
照準を合わせて急降下するのかが気になるw
93:名無し三等兵
11/05/20 00:19:19.11
>>92 考えるな、感じろ
94:名無し三等兵
11/05/20 00:46:03.64
そもそも、
夜間行動できる搭乗員どれだけいるのだとか
燃料タンク破壊すれば敵機は行動不能というがそう上手くいくのか
と言う疑問が
一航艦の錬度もさることながら、空母・基地航空隊どちらも夜間攻撃の場合は出撃機数が昼間攻撃に比べるとかなり少ない機数ばかり
大編隊の夜間攻撃という話はまず聞かず、少数機ばかりなのは何故なのだろうか
そんな燃料タンク破壊が有効なら、飛行場の駐留機そっちのけで燃料タンク狙っている事例が多数出るはずだな
なのにそういう話は聞かないのは何故だろうか
95:名無し三等兵
11/05/20 03:06:50.51
オマイラ本スレに迷惑かけるなよ。
先任参謀含めて、そういう話は支隊スレでやれ。
96:名無し三等兵
11/05/20 05:47:13.06
だって地下タンクのことを忘れている方が居るしな
97:名無し三等兵
11/05/20 08:17:14.43
>>95
スレタイ、テンプレに沿ってるのに何が問題ある?
98:名無し三等兵
11/05/20 23:41:25.14
>>83
長官、確認ですが
これは「作戦上の検証」という事で「後知恵アリ」でおkですよね?
「当時の南雲司令部の判断としての妥当性」だとすれば
あまりにも南雲側に厳しい意見かと。
島はやらにゃならん。しかし敵空母はもっと脅威となる
この意識が少なからずあった南雲司令部としては、再転換もやむなしだと思いますが、、、
99:名無し三等兵
11/05/21 01:02:16.14
>>72
キューア島の件、教えて頂きありがとうございます。
やはり叢書欲しいなあ。
>現場での指揮を後知恵を加えて論評するのは反則だと思いますけれども、
作戦立案に関しては、それをしても構わないと考えています。
長官さん、お言葉ですがそれは卑怯かと思います。
現場の指揮の後知恵は反則だが、作戦立案の後知恵は構わないという論理は私には理解しかねます。
立場こそ違えど、根本的には両者に違いなど無いはずです。
後知恵考えるよりも先に、何故そう判断・決断したのかの方が有意義っぽいと恐れながら具申致します。
似たような事を前スレ416で仰っていたのではないでしょうか。
100:名無し三等兵
11/05/21 06:39:42.85
俺も>>99の意見に賛成だな。
誰かさんみたいに未だにミッドウェーで勝つ事に未練ないから、後知恵駆使してこじつけで必死に勝てる方法を探ろうと思わない。
後知恵だと当事者が当時知り得ない情報や、試した事のない手段まで駆使したり、結果から遡って考えがちになる。
俺はむしろ、各海戦でどのような戦訓を学んだか、それは次にどの程度生かされたか、勝因や敗因は何か
の事実関係整理や学習過程、判断の根拠となったものに興味がある。
それと前日輸送船団が発見された事で、翌朝の奇襲が成功するとの判断が甘いとは思わない。
むしろB-17の空襲を受けた時点で、輸送船団を空襲圏外に退避させないGFの判断のがどうかしてる。
101:名無し三等兵
11/05/21 12:51:16.63
> この前、「海軍めしたき物語」(新潮社)読んでたら、戦後、ミッドウェイ海戦の
> 実情を知った筆者が「俺達下っ端にはあれだけ厳しくいっといて、何横着やってんだ」と
> 怒りに満ちたあとがきを書いてた。
> 「海戦の勝敗は1に見張り、2に見張り、3にも見張りだ」と叩きこまれていたはずなのに、
> 「どうせ敵はいない」と索敵機は飛ばさないわ雲上飛行はするわ・・
どうなんですか、南雲さん・草鹿さん・源田さん?
海軍の基本らしいですね、見張りの徹底って。
102:名無し三等兵
11/05/21 14:18:36.26
その徹底的な見張り理論に基づいて構築された、標準的な見張りを行っていますが?
103:名無し三等兵
11/05/21 15:47:29.47
「海軍めしたき物語」持ってたけどどこやったかな。
著者は主計科で確かミッドウェーにも参加して、海戦の最中も厨房で飯炊きしてたんじゃなかったかな。
結構面白い本だけど、批判するなら自分の言葉ですれば?
それで>>101は具体的に何を求めてるの?
普段から見張り員に厳しく言ってるだけでは不充分で、雲上飛行しないよう厳命しろとか?
半数雷装待機の命令無視して艦攻もバンバン索敵に使えって事?
結局索敵機は見つけてるんだし、攻撃により戦力をまわすのは横着とは違うけど。
護衛に使うから友永隊の戦闘機を減らせとか、攻撃戦力減らしても索敵機増やせとか、いやできる限り艦攻の80番爆弾で滑走路を復旧不能にしろとか、批判側は主張が一貫しないね。
限られた日程と限られた戦力で遣り繰りするんだから、必ず何かは犠牲になるんだが。
104:名無し三等兵
11/05/21 18:10:23.68
海軍めしたき物語の高橋孟は徴兵された主計兵で、ミッドウェーでは霧島に乗り組み空母の炎上を目撃。
戦艦は規律がやかましくしごかれたから、そうしたシゴキに対する恨み節だよ。
戦後晩年の坂井三郎も、搭乗員を駒扱いしたと源田を強く批判したが、これも論理的な批判より感情論が強いし。
やかましい位に見張りを厳重にしろと注意していたなら、むしろ見張りに対する意識は強かったというプラス材料でしょ。
105:GF長官
11/05/21 20:19:36.20
>>89- おお、白熱してきましたなぁ。
ただ有効な対案として、5月25日の打ち合わせで提案するには、まだまだ
熟成不足といったところですかね。
今後も良い知恵を絞って考えていきましょう。
>>95 いえいえ、本職が提案したことですから大いに結構ですよ→>>97
>>98 いいえ、>>83に関しては前線での指揮についてだから「後知恵ナシ」で。
まぁ、ちょっと無理があったかなと反省しております(汗)
南雲長官が雷装復旧を下令したのは、テンプレ(>>16、>>18)の通り、
爆装転換命令から30分程度しか経っていない。だから半数以上の機体はまだ
魚雷を装備したままだろうとの見込みがあったからでしょう。
「艦攻雷装其の儘」の命令文からも、それがうかがえます。
ところが、実際は魚雷を全部外してしまった後だった。
もし南雲司令部が格納庫の状況を正確に把握していたならば、別の命令を
出していただろうかと思った次第です。
106:GF長官
11/05/21 20:23:00.12
>>99 うう・・・卑怯ですか・・・
「第一次大戦の章」が始まってから主題としているのが「適切な情勢判断」と「迅速な決断」。
前線指揮官と作戦立案者。ともにあらゆる事態を想定して行動しなければならないが、
後者は「決断の迅速性」の制約にはとらわれない。
両者の立場の違いを明確にしようというのが、本職の意図するところであります。
ただ「後知恵でも構わない」という表現は、誤解を与えてしまうようなので、
今後は使わないようにします。申し訳なし。いくら後知恵アリでも、
「ミッドウェー島にはレーダーが装備されているから、どのみち空中退避されて
奇襲は不可能」とかは、さすがに反則だと思いますので。
>似たような事を前スレ416で仰っていたのではないでしょうか。
上記の通り、今回の件は叢書の記述を元にしているので”素人の意見”ではない。
故に検討に値すると考えております。
107:GF長官
11/05/21 20:23:59.68
>>100 その通りですね。
>後知恵だと当事者が当時知り得ない情報や、試した事のない手段まで駆使したり、結果から遡って考えがちになる。
>俺はむしろ、各海戦でどのような戦訓を学んだか、それは次にどの程度生かされたか、勝因や敗因は何か
>の事実関係整理や学習過程、判断の根拠となったものに興味がある。
厳密な意味で「あらゆる事態を想定して作戦は立案されなければならない」と
言い出すと、古今の作戦はすべて「実行不可能」と判定されてしまうでしょう。
前スレにも書きましたが、
スレリンク(army板:602番)
「完璧な作戦案」など存在しない。妥協折衷案の積み重ね。
では、どこまでが許容範囲内で、どこからが失策になるのか。
明確な判断基準のようなものがあるのか。
108:GF長官
11/05/21 20:25:28.56
>>107の続き
『世界の名軍事作戦ランキング』(別冊宝島)によれば、
1位西方電撃戦(フランス侵攻作戦)
2位ジャッジメント作戦(タラント空襲)
3位トブルク攻略戦(独伊軍)
となっていますが、本当にこれらは名作戦だったのか。
「成功したから名作戦」にはなっていないだろうか。
本来作戦の評価は、勝敗の結果に左右されないものだと思います。
MI作戦は、本当に”負けるべくして負けた”戦いであったのか。
本職としては大敗の原因を「作戦のせい」にはしたくない。
もしそうなら、「誰が指揮しても結果は同じ」になってしまうから。
ウェーク島攻略作戦との比較を思いついたのも同様の理由からであります。
109:GF長官
11/05/21 20:26:41.15
>>108の続き
>むしろB-17の空襲を受けた時点で、輸送船団を空襲圏外に退避させないGFの判断のがどうかしてる。
全く。MO作戦では敵機の触接を受けて、すぐに船団反転、作戦二日延期を決定しましたから、
井上長官の「適切な情勢判断」が分かりますよね。
ただ南雲長官にその権限は無いので、延期も反転もせずにうまくやる方法が無かったかなぁ・・・と。
110:GF長官
11/05/21 20:28:09.41
>>101 本職も好きですよ。>「海軍めしたき物語」
該当箇所の続きは以下の通り。
「私は幸い傷ひとつ受けなかったが、”この横着者めが!”と怒鳴りたい気持ちだ。
その時のお偉方が30分か1時間おきに索敵機を進発させて、見落としをカバーして
いてくれたら・・・と思うと残念でならない。
特に海軍の戦闘は、一に見張り、ニに見張りと、耳にタコができるほど、主計科と
いえども聞かされていただけに、あの時むざむざ死んだ空母の乗組員が哀れで
ならない」
説明は不要かと。詳しくは>>102-104の通りですが、著者は主計科ですから戦闘は
専門外ですし、いくら現場に居たからといっても、ずっと艦内で正確な情報も得られ
ないのも無理ないと思います。本職もあれこれ指摘するつもりはありません。
111:GF長官
11/05/21 20:29:24.43
>>110の続き
しかしまぁ、「南雲を叩けるならどっからでもソースを引っ張ってくるぜ」という執念
(熱意?)を感じますね。
実は、本職にとっては”してやったり”だったりします。
スレ立て以来の方針として、発言には必ずソースを付加することを心がけてきました。
これは本職の主張を裏付ける根拠を示すためで、可能な限り(ネタ発言でも)実行して
きたつもりです。
住人の方も、本職の発言にある程度の信頼を置いて頂いているのではないかと。
(それに賛同するかどうかは別として)
故に反論する場合も必ずソースを添付して発言しなければならないような雰囲気が
醸成されつつあると感じます。
反面、気軽に書き込めなくなることにもつながるとは思いますが、戦史検証スレと
しては基本的な土壌が出来上がったと喜ぶものです。
112:GF長官
11/05/21 20:39:53.67
参考までに、南雲機動部隊と輸送船団との相対位置関係を確認しておきます。
<第一機動部隊>
6月4日0307時 速力12節 補給隊分離
1200時 速力24節
1630時 敵飛行機の触接を受く
2350時 敵飛行艇らしき灯火を発見
6月5日0054時 速力20節
0130時 第一次攻撃隊(友永隊)発進
<攻略船団部隊>
5月26日 サイパン出撃(進撃速度11節)
6月4日0615時 敵飛行艇の触接を受く
1300時 B-17の爆撃を受く
2454時 カタリナの雷撃を受く
<ミッドウェー基地定時哨戒>PBYカタリナ飛行艇
進出距離700浬、側程200浬、巡航速度100ノット(188km/h)
0115時 基地発進
0815時 往路先端
1015時 側程終了
1715時 基地帰着
(註)時刻は目安です。
113:名無し三等兵
11/05/21 20:41:39.10
ネタをひとつ。
> 索敵機は簡単には撃破されません
> 航跡から敵艦隊を見つけ出し、低空を進み、水平線ギリギリのところで観測をします
> (小さい飛行機が水平線に隠れながら見張っていた場合、簡単には見つけられません)
水偵を使って、(索敵と)触敵をする際に、水平線ギリギリの低空を飛行する技量必要。
雲上飛行するとか、索敵線途中で帰るとか(こんな技量じゃ水平線での触敵は無理)
ずいぶん力量が低い搭乗員を、索敵(触敵)機に搭乗させて飛ばしたな、というところ。
また雲がかかってる中、敵さんの急降下爆撃の発見が遅れたのが、最後の致命傷だわな。
上空哨戒もユルユル。そりゃ迎撃できればベストだけど、
せめて母艦に、無電で敵(急降下爆撃)機接近を事前に打電できるかどうか、だけでも、
かなり戦局に貢献できると思うが。水偵数機を上空に上げるだけの話だから難易度低い。
114:GF長官
11/05/21 20:55:48.76
[6月4日の位置関係]( )内はミッドウェー島からの距離
┓<第一機動部隊>
×4日0530時(600浬)
┗┓
×4日1300時(500浬)
┗┓
┗┓
友永隊発進×5日0130時(210浬)
┗┓
0815時(700浬) ↓
×←┐
│ └──┐
│ └──┐
│ └──┐ 0115発
↓ └──┐
×──────→──────■ミッドウェー島
1015時(700浬) 1715着
4日1300時 ┏→
4日0728時 ┏×━━┛
4日0330時 ┏×━━┛(600浬)
━×━━┛(670浬) 被空襲
(710浬) 被発見
<攻略輸送船団>
115:GF長官
11/05/21 21:06:21.78
>>114の続き
機動部隊の行動を確認すると、
空襲前日の昼間までは12ノットで燃料を節約しながらゆっくりと接近し、
夕刻になるや一気に増速(24ノット)、13時間の高速連続航行で攻撃隊
発進位置までもって行く。
さすがは南雲長官、お見事な艦隊運用ですな。
やはり一航艦長官人事は間違ってなかった(キリッ
閑話休題
上図から分かることは、
(1)敵哨戒圏内(600浬)に突入するのは、機動部隊の方が船団より7時間半早い。
(2)船団がB-17に攻撃された時、機動部隊の位置は、島から500浬。
(3)機動部隊の出撃が遅れなければ、空襲開始時(4日0330頃)の船団の位置は、島から710浬。
(4)PBYは往路索敵線先端付近で船団を発見した。
(註)ミッドウェー島哨戒圏は日本側の推定では600浬。実際は700浬だった。
116:GF長官
11/05/21 21:13:28.40
>>115の続き
意外なことに(?)南雲機動部隊の方が、先に敵哨戒圏に突入しています。
船団の行程を見ると、4日0730頃に島から700浬の位置を航行していたため、
ちょうどPBYが往路先端にかかる時間帯と重なり発見されてしまった。
南雲機動部隊はそれより6時間も早く、700浬地点を通過しているため、うまく
敵の目をあざむけたようです。24節の高速接近が功を奏したと言えるでしょう。
当初の計画通り、友永隊の空襲が6月4日ならば、攻撃開始時の0330頃、
船団の位置は島から710浬のため、船団が先に発見される恐れは無い。
やはり、攻略日を延期してほしかったなぁ・・・
117:GF長官
11/05/21 21:21:41.50
>>116の続き
もう一つ追加。
PBYの哨戒行程から、
>6月4日1630時 敵飛行機の触接を受く
> 2350時 敵飛行艇らしき灯火を発見
これらが誤認であったことは、間違いないと言えますね。
118:名無し三等兵
11/05/21 22:02:42.49
>>101は2chの海軍反省会スレのコピペ、>>113は戦鳥AnsQのコピペと引用元は明記しような。
雲上飛行したり悪天候で引き返すのって、技量と関係あるのか?
索敵機も天候によって行動は変わるし、普段は低空だけど艦種確認の為に接近したりもするが。
119:名無し三等兵
11/05/22 00:54:33.38
>>109
輸送船団が触接を受けたり空襲されるという状況は退避に価する十分条件と言えるのでしょうか?
私も最近まで退避に値する条件だと思っていたのですが、今は本当にそうなのか自信がありません。
MO作戦の攻略部隊反転は敵機接触を受けてすぐに反転ではなく、敵機動部隊発見の報告後ではないでしょうか。
カ号作戦の8月の増援部隊においても、敵機動部隊発見の報告で反転しています。
ですが、10月カ号の増援部隊においては、輸送船団は触接を受けても空襲されても反転はしません。
11月カ号の増援部隊も同じであり、触接を受けても空襲されても反転はしません。
命中弾を受け輸送船が撃破されても反転しませんが、ガダルカナル近海に敵艦隊ありの報告を受けると反転を決意しています。
その後再度反転しガダルカナルを目指しますが、再びガ島近海に敵艦発見の報を受け「このまま進入するとサボ島で会敵しちゃいそうだから」とまた反転します。
敵機に発見され、爆撃を受ける事は反転・作戦変更の理由に本当に成り得るのでしょうか
敵艦を発見し反転する事はあれど、敵機に発見されたから、敵機に空襲受けたから反転します、という事例があんま無さそうなんです。
あるとすればそれは敵機動部隊だったからっぽいのです。
例えば、10月中旬に挺身隊の砲撃を受けアメリカは急遽輸送作戦を行っています。
もしこの時、日機動部隊が活動していなかったら、発見・攻撃がラバウルやブーゲンビルの航空隊によるものだったならばアメリカは果たして反転をしたのでしょうか。
120:名無し三等兵
11/05/22 01:29:33.75
これだけだと日本軍限定の思考と言われかねないのですが、イギリスのPQ船団の事例があります。
どうもPQ船団は触接を受け空襲されても進撃を続けているようなのです。
浅学ゆえに他の事例は知りませんが、恐らく探せば他の国でも似たような事例があるかもしれません。
勿論、これらの事例は増援部隊であり、もしかしたら攻略部隊とは事情が違うかもしれません。(攻略部隊の事例を知っていれば一番良かったのですが)
これは主張で無く疑問なのですが、
輸送船団は敵機に発見されたら反転するものなのか
輸送船団が爆撃されたからといって、反転・上陸延期となるものなのか
そうすれば良かった悪かったの話ではなく、当時の軍事常識の話でどうなのか
素人故に私には分からないのです
121:名無し三等兵
11/05/22 01:53:46.46
なんか無駄に長くて分かりづらいよね(´・ω・`)
輸送船団は空襲受けたら空襲圏外に退避するのが本当に普通なのかな、って言いたかっただけなんだ
122:名無し三等兵
11/05/22 05:21:53.92
>>121
それはどの程度の空襲が予想されるか、船団にどれ位護衛が付いてるか、どの位置で空襲されたか等状況次第でしょ。
参考となる事例は日本では珊瑚海海戦、ガダルカナルでの一木支隊第2梯団、川口支隊の舟艇機動、第2・第38師団の揚陸。
外国ではマルタやアレキサンドリアへの英輸送船団による、一連の地中海の戦い。
因みにラバウルからガ島は560浬だったか、ミッドウェーで船団がB-17に空襲受けた位置って、それより遠いんだよね。
南雲艦隊が友永隊を発進した時点で島から210浬、その同時刻での船団の位置は島から460浬位か?
ガ島行きへの輸送船団が起点としたショートランドからガ島までが300浬。
恐らくカクタス空軍がF4FやSBD等単発機主体だからか、ガ島からの空襲圏は200浬。
鼠輸送ではショートランドを出発し、日没時に空襲圏に突入し、夜中0時に揚陸して夜明けまでに島から150浬離れる事になっている。
つまり往路は空襲圏の200浬を日没から速力30ktで7時間走り、揚陸後は夜明けまでまた30ktで5時間走り、島から150浬離れる。
123:名無し三等兵
11/05/22 05:36:10.83
んで英軍のマルタへの輸送を見ると、伊軍の空襲や水上艦隊の襲撃は必至なので、空襲・潜水艦・水上艦隊の何が来てもいいように、駆逐艦だけでなく戦艦や空母も付けて全力で護衛してる。
それでもビガラス作戦では途中5回の反転を繰り返したらしい。
次に一木支隊第2梯団では、制空権獲得の為にラバ空の空襲だけでなく第2次ソロモン海戦が起きてる。
それでも8/20敵機動部隊出現で反転、8/24上陸予定で再度突入。
8/22から南下して8/23の0730カタリナ触接0830反転、上陸を25日に延期。
8/24第6戦隊と合流、その間に第2次ソロモン海戦で交戦中の為に一時西方避退、再度突入し8/25の空襲で睦月と金龍丸を喪失。
この空襲はガ島の目の前だったが、空襲後上陸は中止して船団は引き返す。
124:名無し三等兵
11/05/22 05:45:00.56
第2師団は10/13・14日の飛行場砲撃で、上陸まではしたものの上陸した後の揚陸物資を空襲で焼かれてる。
第38師団は第3次ソロモン海戦に合わせて突入、空襲に備えてラバ空戦闘機隊他、飛鷹航空隊も船団の上空直衛に付いてる。
しかも空襲を受けたのはガ島に近いラッセル島付近で、空襲で半数をやられながらもそのまま突入した。
以上の例から空母や基地航空隊の護衛が付いたり、空襲受けた時点で近すぎて退避しきれない場合は反転しないが、基本的には空襲を避ける工夫なりしている。
125:名無し三等兵
11/05/22 09:08:46.01
長門裕之さんが亡くなられましたね。
このスレ的にはやはり「連合艦隊」の整備班長役でしょうか?
「整備兵ー!整列ー!」
あの毅然とした号令は名脇役たる長門さんならではだと思います。
ご冥福をお祈りいたします。
126:名無し三等兵
11/05/22 15:41:22.42
長官さんの心配している早朝から出撃している「6月5日黎明から基地航空隊が船団攻撃に向かうだろう
」のパターンとしては、
一航艦攻撃隊発進前に哨戒機を発進→発見・連絡→来襲前に発進
在ミ島の哨戒機が夜間触接し続ける→早朝出撃
哨戒機発進・発見の手順を踏まず、早朝から全力で策敵攻撃
こんな感じかと思いますが、それが起こると判断するものなのでしょうか
起こるかもしれないや起こる場合を想定ではなく、起こると決断するものなのでしょうか
想定哨戒600浬で輸送船団は夕刻頃哨戒圏内の600浬に侵入
ただ四六時中哨戒機が飛んでいるわけで無い為
しかも600浬は哨戒圏の先端部である為発見の可能性は多くはない
一航艦は夜間に高速接近、日の出前にミッドウェー島へ攻撃隊発進
日の出後にミッドウェイ島を強襲、在ミ島攻撃隊は前述の理由で未だ発進前
これによりミッドウェー周辺の制空権は確保され、輸送船団及び各艦隊の空襲の懸念は米機動部隊来襲まで無くなる
実際4日に空襲されたが5日には解消される目処が立っている以上、引き返す理由が無い
恐らくこんな感じでは無いかと
127:名無し三等兵
11/05/22 15:44:16.09
この流れは私には特別おかしく見えず、常識的な範疇の作戦に思えます
勿論、想定通りにいくとは限らず、現実として攻略部隊は発見され、ミッドウェー島空襲は失敗します
ですが、それは連合艦隊や一航艦にとって作戦変更を決断するだけの材料なのでしょうか
一航艦出撃の遅れは作戦に致命的な影響を及ぼすと判定されるのが当然なのでしょうか
我々は結果から少し物を見過ぎている気がします
128:名無し三等兵
11/05/22 20:07:52.63
>>126 >6月4日2454時 カタリナの雷撃を受く
この時点で「在ミ島の哨戒機が夜間触接し続ける」が確定している。
それでも奇襲が成立すると考えてるのなら、おめでたい人種ではないだろうか?
夜間触敵が成立し、位置情報は逐次、基地に打電されてる可能性の方が遥かに高い状態だから。
ここでのポイントは、カタリナ雷撃を喰らった輸送船団が、事実を、何時何分にGFや1AFに打電したか?
別のネタ。
榛名の水偵は途中で引き返したから、1AFから北北東方面の索敵は、間違いなく不十分、である。
筑摩4号機の復路200浬前後地点まで到達するまで、
敵艦隊が「索敵海域にいない」と判断してはいけない状態。(北北東方面が不十分だから)
筑摩4号機(零式水偵)、巡航120節だから、往路300+測程60+復路200で560浬/5.5時間強経過して初めて
索敵海域(全域)の敵艦隊の有無について判断すべきもの。
その意味で、>>15「機動部隊の半径300浬内に敵艦隊は存在しない可能性」を0530過ぎに判断するのは
正解であるが、0415に判断するのは早漏。
129:名無し三等兵
11/05/22 20:08:25.75
>雲上飛行したり悪天候で引き返すのって、技量と関係あるのか?
海上20~50mで、安定して飛べる技量があるかどうか、の話。
例えばマリアナ沖海戦、小沢提督は、レーダーにひっかからないことを目的とし、
海面スレスレ飛行を、搭乗員に強いた。
技量に劣る当時の搭乗員に無理な作戦だった、と小沢提督自身も反省してる。
水偵で触敵するために、そんな低空飛行を苦にせぬ搭乗員を、本来的には選ばないといけない。
索敵機が敵艦隊と会敵した時、触敵せずに位置情報だけ打電すればいいなら話は別。
雲が低いぐらいで、雲上飛行したり引き返す程度の技量の搭乗員、
これまた本来的には、索敵・触敵任務ではなく、対潜哨戒任務に従事させるべきだろう。
霧島・榛名、利根・筑摩と、1AFは、日本出発前に、索敵や対潜哨戒について、
おざなり程度に打ち合わせしてるのかな?
こういう力量の搭乗員を索敵要員に廻せとか、「細かいところまで詰めた」打ち合わせができていれば、
敵機動艦隊の出現確率が高い、と言われた、1AFの北~東方向の90度方面に、
雲上飛行したり、悪天候で引き返したり、誤った位置を報告したり、電波輻射命令を無視したり、
というズサンな事象が連発しないで済むと思うのだが… この不作為は間違いなく1AFの問題点。
130:名無し三等兵
11/05/22 20:19:05.70
低空飛行をするという事は、その機体の索敵範囲が狭まるという事が分かってるんだろうか。
131:名無し三等兵
11/05/22 20:40:34.71
>>125
整備員せいれつぅぅぅ!ではなかったかな。
「いいか…必ず帰ってくるんだ、着艦に失敗してもいい、必ず帰ってくるんだ……泣くな!」
<99艦爆撃後方より近づく>
「いい勉強だ!どうゆう風に着艦するかよーくみてろ」
きゅきゅっ!
「ドンピシャー!ああやるんだ!」
132:名無し三等兵
11/05/22 20:44:31.49
織田信長(1989年、TBS) での 掘田道空 役が面白かったな彼は、道三と完全な漫才コンビ。
道空「殿…お腹を召されるなら今のウチかと」
道三「腹は切らん」
道空「はあ」
道三「どうじゃ!若い頃に戻って、一暴れしてみんか?」
道空「それも一興!お供仕る」
どりゃあ(雑魚)ザシュ!
道空!この分なら夕方には三途の川は渡れそうだの!
133:名無し三等兵
11/05/22 21:46:56.33
>>130 雲上飛行して、索敵活動を「事実上放棄」するより
索敵範囲が狭まる方がマシ、と考えないか、普通?
もっと言えば、雲上飛行されるよりは、榛名機のように途中帰還を打電された方が、
司令部としてはありがたいだろうね。
その索敵線は不完全な索敵だった、と事実が掴めるわけだから。
予備として残している、別の零式水偵を投入するか、二式艦偵を投入するか、
はたまた97艦攻を投入するか…