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ネアンデルタール人は野菜を料理して食べていた=米の新研究
時事通信 1月1日(土)12時5分配信【ワシントンAFP=時事】
米ワシントンのスミソニアン自然史博物館の人類学部がこのほど発表した研究論文によると、
現生人類ホモ・サピエンスの近縁であるネアンデルタール人は、肉類とともに穀物や野菜を、ホモ・サピエンスと同様に火であぶって食べていた。
ネアンデルタール人は肉類の偏食が一因となって絶滅したとの見方が広がっていたが、これを否定する学説だ。
研究チームは、欧州北部やイラクで発見されたネアンデルタール人の化石の歯や沈着した歯垢から、野草などさまざまな植物の種や根の残りかすを見つけた。
その多くに火を使って料理した物に特有な物理的変化が認められ、ネアンデルタール人が火を使って料理していたことがうかがえるという。
ネアンデルタール人が、植物類をひいて粉にしていたことを証明する石器類などは出土しておらず、ネアンデルタール人は農業をしていなかったと推測されている。
しかし今回の研究結果は、ネアンデルタール人が火を使って植物を料理していたことを示唆している。
ネアンデルタール人は欧州、中央アジア、中東などの地域に約17万年間にわたって生存していたが、約2万8000年前に突然、生存の痕跡が消え、絶滅した理由が論争となっている。