11/02/28 19:40:59.86
気づまりな思いで名無し三等兵は姿勢をかえた。
手持ち無沙汰のまま時計に眼をむけたが、さっきからほとんど時間はすぎていなかった。
しかもネタバレ書き込みの解禁までには、まだかなり間がある。
それまでは書き込みをすることもなく、ここで待機をつづけなければならない。
―今日も新刊の内容は話せないのか
ため息をつきながら、そんなことを考えた。
だが、それを口にすることはできなかった。
おなじスレには、地方在住の名無しさんもつめている。
しかも彼らは、糧秣の到着を待ちくたびれたような顔をしていた。
迂闊なことをいえば、緊張の糸が一気に切れそうな気がした。
これに対して都市部の名無しさんは、そろって苛立ったような顔をしている。
地方の名無しさんが「糧秣の到着マダー?」とでも言おうものなら、
即座に殴りつけかねない剣呑な雰囲気があった。