10/12/01 00:35:40
1年遅れでPMCもの「戦場の掟」を読んだ(2006~7年の古い話)。
PMCというと元特殊部隊員、高給のイメージが強いが世界中から金目当ての死にたがりが集まるから当時すでに相場は下がっていたとか。
白人が優遇されて、フィジー人は給料1/10。イラク人も雇っているが待遇の格差で軋轢がある。
白人の顧客は白人の警備を欲しがるということらしい。
イラクではイラク人を撃ちたい放題。誰も現地の法律(あるのか?)を守らない。無関係の人間を撃っても逃げれば問題なし。
報告書は改ざんされ、アメリカ政府も見て見ぬふり。業界規制、監視なし。それが「戦場の掟」。
著者が同行取材したクレセント社は、なんというか典型的な急成長している最中の中小企業。
入社希望のメールをして二時間で、面接も経歴チェックもなしに採用が決まる。
月給7000ドル。社員は元第82空挺師団からそのへんのおっさんまで玉石混淆。
そんな会社なので業務の手順も適当で、出動前のブリーフィングがない。
案の定、武装勢力に襲われて、アメリカ人社員四人を拉致される。
拉致されたのが現役の米兵でないので米国政府の捜査はおざなり。
被害者の家族がコネでむりやり捜査員を送り込んで一年後に死体が見つかりましたとさ。
ちなみにこの会社、自衛隊とも契約していた(現在は倒産して経営者はイラク入国禁止)。
有名なブラックウォーター社は当時から評判最悪だったそうだが、その後の末路はご存知の通り。