10/10/14 08:12:47 blghXYLm
>>587
フェイズドアレイレーダーは面に列べた素子の位相を操作して波面を合成し、走査する。
だから性能は面積に大きく依存する。素子数だけ増やしても、一素子の出力が低ければ
トータルの性能も落ちるから、一素子のサイズには下限があり、それを必要数列べれば
必ず面積が必要になるから。
ところで、球形は内部容積に対してもっとも表面積が小さい、逆に言えば、同じ面積を稼ぐためには
もっとも嵩張る形状。だから、フェイズドアレイレーダーを球の表面に列べるのは単に場所のムダ。
ちなみに、パッシブフェイズドアレイレーダー(発振器が1つで、各素子は位相調整のみ行う)の場合は
面の形状にかかわらず、1つの発振器が故障するか、ダメージを受ければ、全体が機能を失う。
アクティブの場合(各素子が発振も行う)は基本的にはやられた素子分の部分的性能低下で済む。
固定式で全周をカバーするには3面で理屈上はOKだが、隅っこでは合成波面の能力が落ちるから四面。
ユーロファイター用のレーダーでは、この「隅っこ」を減らすために、フェイズドアレイなのに
可動式としている。フェイズドアレイの性能がイマイチなのをカバーするためとも言われている。
少なくとも、フェイズドアレイの「低整備必要性」という長所は損なっている。