10/10/11 17:41:15
ゲスト3:宮永忠将
・最初の仕事はコマンドマガジン。最近はオスプレイで資料の翻訳やってます
・図版の仕事のきっかけ。
ラスト・オブ・カンプグルッペで図版書ける人間を探してる→当時の上司が勝手に仕事請けてしまった(笑)
・デザイナーが素人だと、戦況図など勘所を外した図版が上がってくる。
神奈備氏もそうだけど図版屋がツーカーだと「赤ペン」が殆どなくて重宝されます
・大日本絵画は「赤ペン」の嵐に耐えかねて担当が失踪した(そりゃ高橋氏のせいだろ、とツッコミ入る)
・戦況図の矢印からは「指揮官の熱い思い入れ」が伝わってきます(会場笑)
・子供の頃の趣味は戦況図を書き写してパラパラ漫画形式で動かすこと。嫌な小学生でした(笑)
・大学で史学科に行ったのは勉強するのが嫌だったから。
戦史なら幾らでも読めるし、見たことのない戦況図が見られる!
・この手の仕事は「最初の壁」を如何に乗り越えるかが勝負。自分は仕事始める前に乗り越えてました(一同笑)
・日本出版界におけるヨーロッパ戦線最大の壁は「売れない」こと。モデラー需要も掘り起こさないとペイしない
・要は資料価値を必要とする人にしか売れないのが問題。でも資料本ばかりだと新しい人が入ってこない。講談調の本で中高生の需要を掘り起こしたい。初心に帰るのが大切だと思います
・翻訳で大変なのは用語の問題。たとえば大日本絵画は「戦車」、学研は「装甲」、
よくわかってないところは「機甲」となる。ちなみにイカロスはフリーダムw
・一番困ったのはイギリス。一次資料でも用語の使い方がバラバラ
・オスプレイみたいなシリーズは複数の訳で原文を共有したり日英相互に翻訳し合ったりするので、
訳注の競演が発生する(例:「○○と上の訳注は述べているが~」)
・用語でヘタをすると読者からダイレクトにピンポイントでツッコミが来る。アマゾンのレビューは氷山の一角です
・装甲列車は日本で初めて私がやりました。誰からもツッコミが来る心配がないので気が楽です(笑)
・時々、用語に中二病的なルビが振ってあるのは原文ママです。本当ですよ!
・「書きたいもの」は大抵の編集に蹴られます。最後の頼みの綱がイカロス(笑)
・仕事のメインは英語。時間掛けていいならドイツ語の仕事もできます。
ダメなのはフランス語。あれは馬の嘶きに聞こえるw