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遺伝情報共有を カナダの教授呼び掛け
2010年8月1日 朝刊
生き物の遺伝子情報をデータベース(DB)化し、誰でも瞬時に種を特定できる「DNAバーコード」計画を進めるゲルフ大(カナダ)のポール・エベール教授(63)は31日、本紙の取材に応じ、
名古屋市で10月に開かれる生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で参加する約190カ国にも参加を求める意向を明らかにした。
日本政府にも呼び掛け、総額500万ドル(約4億5000万円)の資金負担を求めた。
同計画は、2015年までに、判明している生物種の3分の1弱に当たる50万種のDNA情報の登録を目指す。
エベール教授によると、これまでに10万種強の登録を終えた。
カナダ政府が全面支援するほか、欧米や中国、韓国などが資金負担を表明している。
遺伝子情報の解析は現在、専用の装置を使って1日以上かかる。
エベール教授らは5年以内に、個人でも簡単に遺伝子情報を調べられる小型装置を開発。
ネット上のDBと照合して簡単に種が特定できるようにすることを目指す。
各国や科学者、企業による組織を立ちあげ、資金や技術面での協力を求める。
食品偽装の防止や、外来種の駆逐が容易になるほか、新薬の開発や新たな種の発見などにも効果を発揮。
すしのネタもすぐに調べられるという。
エベール教授は「海洋国の日本にしかいない生物も少なくない。COP10開催国としてぜひ貢献してほしい」と話した。
同教授は、名古屋市立大の開学60周年記念シンポジウム参加のため、来日した。