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2005年頃の軍板過去ログより転載
戦後しばらくして朝鮮戦争が勃発したが、その末期に高性能機関砲を欲した米軍が、
日本特殊鋼大森工場にいた河村に三〇ミリ機関砲の製造を打診してきたことがあった。
ソ連製「ミグ15」ジェット戦闘機の“三二ミリ機銃”に米軍機が苦戦しているので
三〇ミリ機銃を造ってくれないか、ということであったが、戦後すぐに進駐した米軍
によって破壊されており、造りたくとも不可能であった。図面を渡すからアメリカで
造れという河村の申し出に、「ここで頼めば造れると思ったのに」と悄然として立ち
去ったという。
その一週間ほどあとに戦争は終了し、それ以上話は進展せずに終わったが、河村が
改めて調べて見ると、「ミグ」の機銃は口径二三ミリで、依頼のアメリカ人が数値を
逆に勘違いしていたのだった。
陸海軍試作戦闘機(学研)P138の国本康文氏のレポートより。