10/12/23 21:15:43 +jJRFosw0
久し振りに「レクイエムフォードリーム」観た。
この映画よく鬱映画の筆頭格に挙げられてるけど、まったくそう思わないんだよね。
ていうのはこの映画の主要人物4人を売人、ジャンキーとそれぞれを多角的に麻薬に携わる者としてのの視点を描いてるわけなんだけど
誰もかれも平平凡凡の一般人として個々をクローズアップしてるわけではなく、麻薬というものを主体にして物語は進んでいくわけ。
人間関係を主体にしているわけではなく、麻薬を主体的にそれに描いてるから人間関係の描写は淡白で
この四人の存在は、俺らがどんな平凡に過ごしていてもドラッグは直そばにあるっていうメタファーで
主要人物のバックボーンをまったく書いてないから感情移入ってものがまったく出来ない。
この監督独特のギミックや個性的な演出満載で雰囲気も陰々滅滅としてない。
だからこの映画は、中高で警察の少年課の人とかが講義してドラック絶対だめみたいな啓蒙活動するより
百聞は一見にしかずでこの映画見せた方がよっぽど効果てきめんだと思う。
でもこの映画は人間関係にかかわる麻薬問題を割愛してて
自我が形成できてない10代の子達が陥りやすい共依存的なキメトモなど、人間関係をコミットする上での
麻薬問題を描いてないんだよね、日本における若者のドラッグ問題はそこが一番重要だと思うがね。
このダーレン・アロノフスキーて監督、今敏に目茶苦茶影響受けててこの映画のあるシーンでジェフにーコネリーが
今敏の「パーフェクトワールド」のあるシーンとすごい似てて、そのシーンを引用するために「パーフェクトブルー」のリメイク権を買い取ったらしい。
ナタリーポートマンのオナニーシーンで話題の、この監督の新作「ブラックスワン」なんかまんまプロットが「パーフェクトブルー」だって町山が指摘していた。