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ライダーは現代社会の武士（もののふ）―。福島県南相馬市の原町商工会議所などは本年度から３年計画で、車やオートバイ関連のイベントで集客を図る観光事業「現代の騎馬武者プロジェクト」に取り組む。愛車を「馬」、運転者を「侍」に見立てたユニークな試みで、初年度は福島県が事業費約２００万円を助成。１４日に初の実行委員会を開き、今年１０月の開催を目指す。
南相馬市は騎馬武者が市内を行列する伝統行事「相馬野馬追」（毎年７月２３―２５日）の開催地。しかし、通年観光の行事が少ないことや、２０１１年に常磐自動車道の常磐富岡―相馬間の開通が予定されることから、観光客の減少を心配する声が上がっていた。
プロジェクトは、商工会議所や「相双ＮＰＯセンター」（関場英夫理事長）、福島大などが企画した。国道６号が南北に走る南相馬市はツーリング客が多いことに着目し、オートバイを「馬」、ライダーを「騎馬武者」と定義。昔の侍が良馬を自慢し合ったのをヒントに、市内の道の駅を会場に愛車を披露するイベントを開く。地元の愛好団体のほか、ネットや雑誌で全国のファンに参加を呼び掛けるという。
このほか、往年の名車や外車、警察車両など特殊車両の試乗・展示会、相馬野馬追で騎馬武者が実際に着用した甲冑（かっちゅう）の試着体験も企画。これらのイベントをインターネットでライブ配信する。
関場理事長は「相双地方の観光行事は夏がピークで、その後の盛り上がりはいまひとつ。地域の新たなイベントとして定着させていきたい」と期待している。