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別居中の妻を刃物で刺し殺したとして、いわき中央署は12日午前７時19分、双葉郡富岡町上郡山字清水１９１の８、会社員菅野義美容疑者（35）を殺人の現行犯で逮捕した。 菅野容疑者は同時刻ごろ、同市四倉町字西一丁目地内の市道で軽自動車に乗っていた、同町上仁井田字内城24の８、菅野容疑者の妻で派遣社員の由美さん（33）の背中を刃物で刺して殺害した。運転席では、由美さんが背中に刃物が刺さったままで、助手席に足を伸ばした状態であおむけに倒れていた。菅野容疑者は、通報を受けて駆けつけた同署員に「おれがやりました」と話したため、現行犯逮捕された。 「ドーン」という大きな物音を聞いた現場付近の住民らが、線路沿いで軽自動車２台がぶつかっているのを確認し、「交通事故が発生した」などと１１０番通報した。菅野容疑者は、由美さんの軽自動車を追いかけていて、由美さんを停止させるために車をぶつけたとみられる。両車の側面には、ぶつかった跡が数カ所見つかっている。 菅野容疑者と由美さんは離婚調停中で別居しており、菅野容疑者と同居する小学６年の長男と同３年の長女の親権をめぐって争っていたという。同署では夫婦間のトラブルが原因とみて、菅野容疑者が由美さんを殺害した動機などを詳しく調べている。 現場はＪＲ四ツ倉駅近くの閑静な新興住宅地。早朝に突然起こった凶行に住民らは一様に不安げな表情を浮かべた。 現場近くに住む主婦（53）は「大きな音とともに、ぶつかった軽自動車２台のそばに救急車があったので、ただの交通事故だと思った。まさか殺人事件とは」と顔をこわばらせた。別の主婦（69）は「14年前に家が分譲され始め、今は25軒ほどの家がある。夫婦げんかなどは時折あるが、殺人なんて。とにかく犯人が捕まってよかった」と肩をなでおろした。