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【奈良】奈良市市有地の違法利用、市が「明け渡し」勝訴後２０年放置 2008.8.14 02:47
奈良市川上町の市有地で違法に建てられた住宅などについて、市が明け渡しを求める訴訟で勝訴したにもかかわらず、その後２０年にわたって強制執行などの手続きを取らずに事実上放置し、
現在も市職員母子の世帯を含む４世帯が住宅に住み続けたり、資材置き場などとして利用していることが１３日、明らかになった。
市は「早急に何らかの打開策を検討したい」としている。
市によると、問題の市有地は昭和２２年、市が中学校の校庭用地として取得した約９０００平方メートルのうち、校庭に適さないとして空き地になっていた傾斜地約８５０平方メートル。
付近の住民が無断で住宅を建てたり、畑を造るなどしたため、市は昭和６０年、当時の住民４人に明け渡しを求めて奈良地裁に提訴。同６３年、大阪高裁で市の勝訴が確定した。
ところは、市はその後、明け渡しを求める文書を郵送しただけで、強制執行や判決で確定した損害賠償金約３００万円の請求も行わず、事実上放置。
現在も、６０代の市職員女性と３０代の市職員男性の母子の世帯を含む計４世帯が、住宅や車庫、資材置き場などとして利用しているという。
市管財課は「当時の詳しい経緯は担当者が退職しているので分からないが、今後具体的な話し合いを通じて、解決に向けて努力したい」としている。
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