08/04/24 13:39:58 TMxahuhX0
明治三年(1870)年から翌年にかけて弾内記は、
西欧製革の日本での成功にだけ心魂をかたむけていただけではない。
ひとつに、野非人(浮浪者)の問題があったし、
いまひとつ、配下の非人たちの身分引上の問題が残っていた。
新政府の高官たちは、丸の内の大名屋敷に置いた各省庁に出勤の途中、
これらの野非人を目にすることになる。
これらの野非人による強盗、かっぱらい、泥棒の報告が耳に届いてくる。
明治政府もまた徳川幕府と同じように、
都市が生みだすこの病理に直面した。