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「涼宮ハルヒの憂鬱」や「らき☆すた」などで“理想の学園”を作りあげてきた京都アニメーションは、
最も「オタク」に愛されているアニメ制作会社だ。
その「京アニ」が制作した「クラナド」は、ゲーム会社keyのPCゲームが原作で、複数のヒロインが
登場する複雑な恋愛と家族の物語をうまくまとめ上げている。
両親との問題から心に傷を持つ不良少年・岡崎朋也が、古川渚という少女と出会うところから物語は始まる。
「演劇部を作りたい」という渚を助けるために生徒会にかけ合い、部員を集めるうちに朋也は自分と
同じように心に傷を持つ少女たちと出会い、少しずつ豊かな人間関係を気付き、いつしか心に負った
傷を癒していく。
美少女ゲームは複数のヒロインと主人公の恋愛を描くため、ヒロインごとにシナリオが分岐する作りになっている。
そのためアニメ化では、各ヒロインの見せ場を作りながら、1本のストーリーにしなければならないのだが、
本作は、渚以外のヒロインと主人公の関係を「友情以上、恋愛未満」にすることで、無事成立させた。
原作ゲームは「泣ける」とよく言われるが、それは誰しもが生きる上で感じるそう失感を刺激するからだろう。
親しい仲間達から自分の存在が忘れられていく痛みを描いた伊吹風子のエピソードはその象徴だ。
そこで描かれる「痛みからの再生」が、“理想の学園”生活の中で描かれる時、私達は物語に涙するのだ。
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